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On the Production
by 井口健二
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■リアル・スティール、1911、ブリューゲル、ビッグバン、ゾンビ処刑人、フライトナイト、マジック・ツリーハウス、フラガール2+TIFF
実は、『ブレイブ…』は試写で観せて貰っていたがサイトに
はアップしなかった作品。その時は物語全体の流れが気に入
らなかったと思うが、本作ではそのようなこともなく、そん
な中にそれなりのスリルやサスペンスを盛り込んでいるのは
好ましい感じがした。

『がんばっぺ フラガール!』
2006年6月紹介の『フラガール』は実話に基づくドラマ作品
だったが、本作は常磐炭鉱閉山の危機から立ち上がった人々
を45年後に襲ったさらなる危機と、その後の様子を描いたド
キュメンタリー。
今年3月11日の大震災の直後、「スパリゾート・ハワイアン
ズ」は被害は受けたものの、早期の営業再開に向けて動いて
いた。ところが4月11日、再び襲った福島直下型の地震で施
設は壊滅的な被害となってしまう。
今回の震災では津波の被害が大きく報道されたが、本作で建
造物の無惨な姿を目の当りにすると、改めて地震の恐ろしさ
が観えてくる感じがした。それは修復できるとは到底思えな
いほどの惨状であり、「炭鉱の閉山よりきつかった」という
発言も頷けたものだ。
これにより当然「スパリゾート・ハワイアンズ」は休業とな
り、フラガールたちも踊る場所を失ってしまう。しかしそん
な中でも希望を失わず、再建に向けて動き出した人々の姿が
本作では描かれている。
その中では、2006年の映画でも描かれたフラガールたちの全
国キャラバンを、46年ぶりに復活した様子が紹介される一方
で、自身が震災及び原発災害の被害者でもあるサブリーダー
の姿を中心に、災害被害の現実も描かれていた。
特にペットとの再会の話や、待避命令の出ている区域に建つ
実家を一時帰宅で訪問する姿などは、話として聞いていたり
はしていても、現実に映像で見せられると、また違った衝撃
を受けるものだ。
さらに映画の後半では、再建に向かう様子も紹介される。そ
こでは10月1日の仮営業再開までの動きや、実際の再開当日
の様子まで紹介されていた。それはあくまで仮の姿であり、
本来の姿を取り戻したものではないが、その確実な足取りは
明日への希望を感じさせるものだ。
監督はテレビ『世界ウルルン滞在記』などの小林正樹。小林
監督は、2006年映画公開時のメイキング番組や『真実のフラ
ガール』というドキュメンタリーDVDも手掛けている。
またナレーションを、映画『フラガール』で日本アカデミー
賞助演女優賞などを獲得し、一気にブレイクしたともいえる
蒼井優が担当している。
なお本作は、今年の東京国際映画祭で特別上映作品として紹
介される。
この他に今年の映画祭では、9月4日紹介『ハラがコレなん
で』、11日紹介『第7鉱区』『私だけのハッピー・エンディ
ング』、18日紹介『マネーボール』(クロージング)『新少
林寺』、25日紹介『三銃士』(オープニング)。
さらに、10月2日紹介『永遠の僕たち』、16日紹介『Pina』
『指輪をはめたい』、それに今回紹介の『1911』(特別
オープニング)『ブリューゲルの動く絵』『マジック・ツリ
ーハウス』などが特別招待作品として上映される。

いよいよ第24回東京国際映画祭が開催された。今年はコンペ
作品の事前試写が中止され、例年に比べて鑑賞作品が激減す
ることは間違いないが、できる限りの本数は鑑賞して、次回
はその結果などを報告することにしたい。

10月23日(日)
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