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On the Production
by 井口健二
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■男子高校演劇、ムカデ人間、シャンハイ、アイ・アム bS、ツリー・オブ・ライフ、ペーパー・バード、親愛なる…、ふゆの獣+The Hobbit
じの作品だ。その謎の解ける瞬間が物語の中の最大の感動の
瞬間となる。その謎は勿論ここでは紹介できないのだが。
出演は、ジョンに今年1月紹介『僕が結婚を決めたワケ』な
どのチャニング・テイタム、サヴァナに同じく4月紹介『赤
ずきん』などのアマンダ・サイフリッド。因に女優の姓の発
音はいろいろ表記があるが、映画データベースのIMDbによる
とこれが正しいようだ。
他に、今年5月紹介『モールス』などのリチャード・ジェン
キンス、2008年5月紹介『スピード・レーサー』などのスコ
ット・ポーター、それに1982年『E.T.』などのヘンリー・
トーマスらが脇を固めている。
9・11が背景の物語だが、監督の撮り方のせいもあるのだろ
うがテロ事件が歴史の1頁として描かれている感じがした。
今までの同様の作品では現在進行形に感じることが多かった
が、ハリウッドもようやくそう捉えられるようになったのか
な。そんな感じがした。

『ふゆの獣』
2007年『かざあな』という作品が「ひろしま映像展」グラン
プリなどを受賞している内田伸輝監督による第2作で、昨年
の東京フィルメックスで最優秀作品賞に選ばれた作品。
登場するのは同じ職場で働く2組4人の男女。少し年長のユ
カコとシゲヒサは互いの部屋の鍵を持ち合い半同棲のような
関係。しかし2人の距離は少し離れ始め、ユカコはシゲヒサ
の態度に不審なものを感じている。
一方、ノボルは同僚のサエコに片思いしていたが遂に告白。
しかしサエコは「シゲさんに憧れている」と、ノボルの思い
は拒絶されてしまう。そしてサエコは、ユカコのいない週末
ごとにシゲヒサの部屋に通っていた。
そんな男女2組の関係が、口論の末にシゲヒサの部屋を飛び
出したユカコと、サエコに拒絶されたノボルが偶然町中で出
会うことによって新たな局面に進行して行く。
スタッフリストの内田監督の欄には、他に編集・構成&プロ
ット・撮影・音響効果とあって脚本の項目がない。つまり構
成プロットだけを提示して、台詞などは撮影現場で作り上げ
るスタイルなのかな。同様の撮影スタイルの監督は、韓国や
中国にもいたと思うが、それなりにリアル感のある映像作品
にはなっている。
ただし、このシゲヒサの人物設定は男性の目から観ると度し
難い奴で、観ている間はそれに苛々させられた。でもまあそ
れもリアルということで、それは監督の意図でもあるのだろ
う。ただそれに女がついて行くのは、男の甘えのようにも感
じるが。
出演は、2000年に旗揚げした劇団・零式の看板女優で同劇団
が製作し各地で受賞している短編映画などにも主演している
加藤めぐみ、80本以上の自主映画作品に出演しているという
佐藤博行、日芸映画科演技コース卒業の高木公介、小劇場の
舞台出身という前川桃子。
それぞれ演技に関して実績や理論のある俳優たちが、台本な
しの撮影自体が闘いとなるような撮影に挑んだ作品というこ
とになりそうだ。でもまあ、先に書いたように男性としては
苛々の募る作品だった。
        *         *
 ピーター・ジャクスン監督“The Hobbit”の正式題名と公
開日が発表された。それによると、2部作の1本目は“The
Hobbit: An Unexpected Journey”で2012年12月14日公開、
そして2本目は“The Hobbit: There and Back Again”で、
2013年12月13日公開となっている。
 副題は、どちらも原作に関連してよく使われるものだが、
2本目の方が原作の正式題名に近いのは気になるところだ。

06月05日(日)
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