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On the Production
by 井口健二
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■津軽百年食堂、婚前特急、アメイジング・グレイス、ゲンスブール、塔の上のラプンツェル、リセット、グリーン・ホーネット+製作ニュース
のセス・ローゲンが脚本と主演を務め、監督には2007年2月
紹介『恋愛睡眠のすすめ』などのミシェル・ゴンリーが起用
されている。
つまりこれはかなりコメディタッチの作品が予想されるもの
だが、ローゲンの前記の作品でもかなり真面目な芯が通って
いたし、ゴンドリーには独特の映像感覚にも期待が寄せられ
ていたようだ。
そして今回の物語では、グリーン・ホーネットの誕生の経緯
から裏社会のボス倒すまでが描かれ、また映像では、クライ
スラー・インぺリアルを改造した超重装備の愛車ブラック・
ビューティーやカトーの戦闘時のヴィジョンなどが、3Dの
効果も交えて表現されていた。
それはまあ、『ダーク・ナイト』ほどアーティスティックで
はないし、『スパイダーマン』ほど華麗でもないけれど、あ
る意味現実的ではあるし、僕自身が記憶しているTVシリー
ズも丁度こんな風だったかなあ…と思える作品だった。
共演は、2008年2月紹介『王妃の紋章』などのジェイ・チョ
ウ、昨年8月紹介『ナイト&デイ』などのキャメロン・ディ
アス。他に昨年のオスカー受賞者クリストフ・ヴァルツ。ま
た『T2』のエドワード・ファーロングも出ていたようだ。
なお本作の3Dは2Dからのコンヴァージョンによるものだ
が、球面も滑らかだったし、奥行感もしっかりあってあまり
問題は感じなかった。
        *         *
 今回の製作ニュースはちょっとだけ。
 まずは、日本版は2006年6月と10月に紹介『DEATH NOTE』
のハリウッドリメイクが動きだし、その監督に1987年『リー
サル・ウェポン』などの脚本家シェーン・ブラックの起用が
発表されている。製作は、日本版と同じくワーナーが行うも
ので、脚本にはアンソニー・バガロティとチャック・マンド
リーという名前も発表された。
 因にブラックの監督に関しては、昨年3月7日付で紹介し
たようにコムビアから“Doc Savage: The Man of Bronze”
の計画も発表されているものだが、実はその計画でも脚本に
はバガロティとマンドリーの名前が挙がっており、どうやら
この3人はセットで動いているようだ。
 製作時期などは未発表だが、ブラックの作品では1993年の
『ラスト・アクション・ヒーロー』のような作品もあって、
SF/ファンタシーにはそれなりの思い入れもありそうなの
で期待したいところだ。それにしてもコロムビアの計画の方
はどうなったのかな、それも心配なところだが。
        *         *
 一方、ソニー/コロムビアの関連では、MGMの資金難で
止まっていた“Bond 23”の製作を、2012年の公開を目指し
て今年後半から撮影開始することが発表されている。
 この計画に関しては昨年4月25日付で報告したようにサム
・メンデス監督が準備を進めていたものだが、今回の発表に
よると監督と主演のダニエル・クレイグは戻るようで、後は
女敵役に予定されていたレイチェル・ワイズの去就が気にな
るところだ。因に本作は、1962年の『ドクター・ノオ』で始
まった映画シリーズの50周年記念作品となるものだ。
 なお現状で、MGMとソニーとの間には直接の契約関係は
ないようだが、MGMが海外配給権と引き換えに製作の半額
負担をソニーに要請することは間違いないと見られているそ
うだ。
        *         *
 最後に、毎年紹介しているVES Awardのノミネーションが
1月10日に発表されているが、その詳細については次回報告
させてもらいます。

01月16日(日)
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