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On the Production
by 井口健二
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■RED、男たちの挽歌、トロン:レガシー、ウルトラマンゼロ、学校をつくろう、わが心の歌舞伎座、KG+ニュース
ある切っ掛けでその正体が明らかにされてしまう。
一方、彼女の父親を殺し妹を拉致した一味は空手を悪用した
暗殺者を養成し、世界中の政府やテロ組織にもその暗殺者を
供給していた。その一味は彼らの強さのシンボルとして、彼
女の父親を消すことと彼の持つ伝説の黒帯を奪うことが必要
だったのだ。
それと同時に、その父親の血を引く主人公の存在も邪魔にな
る一味は、その存在が明らかになった彼女の命を狙い始める
が…
というお話だが、まあ本作の場合は主演の武田自身が演じる
リアルな空手アクションを見せるのが狙いだから、お話の方
はその繋ぎというか、出来るだけ簡潔に描くことは考えられ
ているのだろう。映画は正にアクションの連続という感じに
はなっていた。
そのアクションは、CGIなしワイヤーなしの正にリアルア
クションで描かれたもので、それは観ていればストレートに
判るところだが、さらにエンディングに添えられたmaking映
像で、本当にやっていることが確認できるのも見事なものだ
った。
ただまあ、お話は添え物とは言ってもそれなりに膨らまして
は欲しいもので、例えば妹が一味の配下になっている理由と
か、一味のボスの裏切りを知った外国人空手家の存在や、何
より締め括りは大ボスと闘って欲しい感じもした。
とは言え本編の配役及び設定の許では、最後にボスと闘うの
はちょっと難しいが、そこに何か一捻りアイデアが欲しかっ
たかな。でもそれは、この手の格闘家主演でボスにそれなり
の俳優を起用した作品では、昔から常に問題になってきたも
のではあるが…。
共演は、3月紹介『孤高のメス』などの堀部圭亮と、2008年
『ハッピーフライト』などの入山法子、2008年『フライング
・ラビッツ』などの滝沢沙織。他に、飛松陽菜、横山一敏、
中達也、リチャード・ウィリアム・ヘセルンら現役の空手家
たちが脇を固めている。
なお現役空手家の中では、特にまだ中学2年生という飛松の
空手の姿がきれいで、主演の武田と共に将来にも期待が持て
そうだ。
製作・脚本・アクション監督は、『ハイキック・ガール』の
製作・監督や2008年柴咲コウ主演『少林少女』の武術指導な
どを担当した西冬彦。監督は、大阪芸術大学出身で『ハイキ
ック・ガール』の脚本・監督補などを務めた木村好克が担当
した。
        *         *
 今回のニュースは、前回に引き続きアカデミー賞VFX部
門の予備候補15作品が発表されたので報告しておく。
 選ばれたのは“Alice in Wonderland”“The Chronicles
of Narnia: The Voyage of the Dawn Treader”“Clash of
the Titans”“Harry Potter and the Deathly Hallows Part
1”“Hereafter”“Inception”“Iron Man 2”“The Last
Airbender”“Percy Jackson”“Prince of Persia”“Scott
Pilgrim"“Shutter Island"“The Sorcerer's Apprentice”
“Tron: Legacy”“Unstoppable”。
 この中から1月上旬までに7本に絞られ、さらにそこから
VFX専門部会での投票によって選ばれた最終候補5本が、
他の部門の候補作と共に1月25日に発表される。
 因に、Varietyの記事では最初に、『アリス』『インセプ
ション』『トロン』の題名が挙げられていたものだが、技術
で選ぶかアートで選ぶかあるいはヒットで選ぶのか、今回は
5本の予想もかなり難しそうだ。

12月12日(日)
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