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On the Production
by 井口健二
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■デザート・フラワー、ウッドストックがやってくる、ライトノベルの楽しい書き方、ヤコブへの手紙、花々の過失、白夜行+製作ニュース
その諸問題に関して、まずMGM問題については、2009年
『インビクタス』なども手掛けるスパイグラス社が最終的な
話し合いに入っていると伝えられており、このまま何とか決
着されそうな気配にあるようだ。
一方、監督に関しては、デル=トロの降板以降、ジャクス
ンが自ら監督に復帰するという表明はないものの、それ以外
の監督の情報も全くないという状況で、現時点で動き出せば
この2人のどちらかが手掛けることになりそうだ。
ただしここにきて、製作者としてのジャクスンが撮影地を
『LOTR』3部作を撮影したニュージーランドから東欧に
移すことを発表。それに反発したニュージーランドの俳優組
合が、オーストラリア、イギリス、カナダ、アメリカなどの
俳優組合も巻き込んで本作製作へのボイコットを表明する事
態になった。しかしこれに対しては、何とニュージーランド
政府の首相のジョン・キーが収拾に乗り出したとの情報もあ
り、このまま行ってくれれば、来年早々からの撮影開始が実
現しそうな雰囲気になっている。
計画では、JRR・トーキンの原作に基づいた第1部と、
その物語から『LOTR/旅の仲間』に繋げるジャクスンら
の書き下ろしによる第2部との2部作構成と言われる“The
Hobbit”の映画化が、僕らの前に登場する日も近づいてきて
いるようだ。
* *
お次はその“The Hobbit”の監督にも一時名前の挙がった
サム・ライミ監督の情報で、“Spider-Man 4”からの降板は
決まっているライミが、“EDF”と題された作品をワーナー
に向けて売り込んでいる。
この作品は、1997年『エアフォース・ワン』などのアンド
リュー・W・マーロウの脚本によるもので、物語は『トップ
・ガン』と『ラスト・スターファイター』と『インディペン
デンス・デイ』を合わせたようなものと称されているが、詳
細は不明。ただし物語の開幕では、米軍機と中国軍の戦闘機
が宇宙からの巨大な侵入者と戦っているというシーンがある
そうで、ローランド・エメリッヒばりの宇宙からの侵略が描
かれるようだ。因に“EDF”とは、Earth Defence Forceの略
称だそうだ。
現状ではライミが監督も手掛けるかどうかは明確ではない
ようだが、脚本家はそれなりの実績もある人だし、まずは期
待して待つことにしたい。
* *
最後に、10月23日から開催される第23回東京国際映画祭の
記者会見が行われた。
それによるとまず今年のコンペティションには、世界76の
国と地域から応募された832本の中から15作品が選出され、
本賞の「東京サクラグランプリ」が競われる。その審査委員
長には1984年『狼の血族』などのニール・ジョーダン監督が
就任しており、その結果が楽しみだ。
他にも特別招待作品やアジアの風、日本映画・ある視点、
ワールドシネマ、natural TIFFの各部門で計89本の公式上映
が予定され、中には生誕70周年を迎えたブルース・リーの特
集なども企画されているようだ。その他の関連企画を含める
と200本以上が上映される映画祭が、今年も近づいてきた。
10月10日(日)
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