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On the Production
by 井口健二
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■星砂の島のちいさな…、トラブル・イン・H'ウッド、パラレルライフ、瞳の奥の秘密、セラフィーヌ、30 ROCK、ネコを探して+製作ニュース
なお、監督の前作は社会の腐敗を扱った硬派のものだったよ
うだが、その際にも状況説明などにアニメーションが使用さ
れていたようで、これが監督の常套手段のようだ。次回作は
東京の猫事情を描く作品がすでに編集中とのことで、それも
面白そうだ。
        *         *
 今回の製作ニユースは、まずはちょっと面白いこんな情報
から。
 6月18日にハワイで開始されたシリーズ第4作“Pirates
of the Caribbean: On Stranger Tide”の撮影に関連して、
製作者ジェリー・ブラッカーマーのツイッターに撮影現場の
写真などがアップされ始めている。同様のツイッターでは、
以前“Iron Man”の撮影時にジョン・ファヴロー監督が実施
したものも有るようだが、製作者の立場だとまた違った側面
が観られそうだ。BruckheimerJBという名前でつぶやいてい
るようなので興味の有る方はご覧ください。本文は英語だけ
ど文章は短いので分り易いし、添付の写真などを観るだけで
も面白いものだ。
        *         *
 お次は続報で、ワーナーが権利を所有し、2007年8月15日
付の第141回でも紹介した故スティーヴ・マックィーン企画
のアクションアドヴェンチャー作品“Yucatan”の製作に、
同社公開の『シャーロック・ホームズ』が好調のロバート・
ダウニーJr.と妻スーザンが主宰する映画製作会社チーム・
ダウニーの参画が発表された。
 この企画の関連では、以前の情報には監督のMcGや、『ハ
リー・ポッター』シリーズ製作者のデイヴィッド・ヘイマン
らの名前も挙がっていたが、いずれもうまく行かなかったよ
うだ。その企画が、実は昨年『シャーロック…』の撮影中に
製作者のスーザンの許に届けられ、今年初めにチーム・ダウ
ニーとワーナーとの間で優先契約が結ばれたのを機に、正式
の計画として取り上げられることになったものだ。
 因にスーザンは、元はジョール・シルヴァのプロダクショ
ンの重役として映画製作に携わり、ロバートとは2004年1月
紹介『ゴシカ』など、『シャーロック…』も含めて5作品で
共同作業をしているとのことで、先に進んでいる“Sherlock
Holmes 2”と共に本作の計画も進むことになるようだ。
 なお、“Yucatan”の内容に関しては、2005年7月1日付
第90回をご参照ください。
        *         *
 最後に新しい情報を1つ。日本では今年4月にようやく公
開された『ファンボーイズ』の原案脚本を執筆したアーネス
ト・コリンの新作で、北米ではランダム・ハウス社から出版
が決っているSF小説“Ready Player One”の映画化権が、
争奪戦の末に6桁($)でワーナーと契約され、2008年10月紹
介『ワールド・オブ・ライズ』などを手掛けたドナルド・デ
・ラインの製作で映画化を進めると発表された。
 物語は、落ちこぼれの若者がヴァーチャル世界での一攫千
金を狙ってゲームに参加するが、そのゲームの創始者が死去
したことから、その遺産がゲームの勝者に与えられることに
なって…というもの。『アバター』と『マトリックス』、そ
れに『チャーリーとチョコレート工場』が一緒になったよう
な作品…と紹介されていた。
 実はコリンの前作は僕はあまり評価できなかったが、今回
は自分で脚色も手掛けるとのことで、真価を観たいものだ。

06月20日(日)
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