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On the Production
by 井口健二
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■トイ・ストーリー3/3D、最後の忠臣蔵、石井輝男/映画魂+製作ニュース
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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※
※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※
※方は左クリックドラッグで反転してください。 ※
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『トイ・ストーリー3/3D』“Toy Story 3”
すでに先月に一度紹介したが、3D(日本語版)での試写を
観たので改めて報告しておこう。
物語は前回も書いたので省略して、今回は特に3Dの効果に
関して報告したい。と言ってもあまり特別ではなくて、ディ
ズニー/ピクサーの3Dでは、『カールじいさん』と同様、
特に飛び出してくる効果は考えられていないようだ。
その点で言うと、先の『トイ・ストーリー1/2』の3Dと
同じ…と言うか、『1/2』と比較してもまったく違和感が
ないのは、正に最初からシリーズ全体が3Dで設計されてい
たということなのだろう。
ところで、最近週刊誌の広告で「3Dが映画を駄目にする」
といった聞いた風な論調を観かけたが、元々人間は3Dを認
識できるように作られている訳で、それを自然に表現してい
るだけの3Dが、映像を記録する映画を駄目にと言うことは
有りえない。
もちろん、3D効果だけを狙った歪な作品や、3D撮影のた
めの製作費の増大などは問題としてあるだろうが、映画界の
人間の全てがそれほどの無能者でもないし、その辺は自然淘
汰もされて、その中から映画としての3Dが共存共栄して行
くことは間違いない。
なお以前の3Dが定着しなかったのは、システム的にいろい
ろ問題のあったものだが、近年のものはそれが解消されてい
る。だから映画人がこぞって挑戦している。その辺の見極め
もされているということだ。
そんな意味でも、今回の『トイ・ストーリー3/3D』は、
そのお手本になりうる作品と言えるものだ。
ただし併映の『デイ&ナイト』に関しては、短編作品なので
もう少し何か実験的な試みが有るかと期待したが、切り抜き
の画面と言うだけで特別な感じのものはなく、間違いなく3
Dではあるが、多少の物足りなさは残った。まあそれが併映
作品ではあろうが。
ここから話は変わるが、実は先日大阪は天保山のサントリー
IMaxに出掛けて3D作品を1本観てきた。以前にも書いたと
思うが、ここは多分日本最大のIMaxスクリーンが設置されて
いるところで、映像ファンにはぜひ一度は訪れて欲しい場所
だ。
そこでその日に上映中の海洋物の作品を観たのだが、その作
品では目の前の1mくらいのところに被写体が有るという正
に3Dを堪能できた。しかし、さすがにそれが連続すると目
が非常に疲れるということも再認識した。
IMaxの広大なスクリーンでは、他の部分も観るようにすれば
疲労は軽減されると思うが、やはり目の前に被写体が寄って
くるとそこに注目してしまう。そういう問題には馴れている
はずのIMaxでもこれなのだから、この辺の検討はして欲しく
感じたところだ。
今回の記事の後半は取り上げた作品と関係なかったが、今回
は2度目の紹介なので、3Dの全般に関して少し書かせても
らった。
『最後の忠臣蔵』
2003年に『ラスト・サムライ』を製作したワーナーが改めて
日本の侍の姿を描く作品。池宮彰一郎の原作に基づき、吉良
邸討ち入りに加わらなかった男と、四十七士の中にあって唯
1人切腹しなかった男が辿る『忠臣蔵』の後日談。
赤穂浪士による吉良邸討ち入りから16年が経った頃の物語。
寺坂吉右衛門は、討ち入りに加わりながらもその際の大石蔵
之助の指示で切腹をせず、その後は諸国を巡って亡き浪士の
遺族たちに小判を届けていた。それは大石が残された人たち
の辛苦を和らげるために準備したものだった。
そんな寺坂の旅も終りを迎えようとしていた頃、彼は立ち寄
り先で1人の男の姿を観る。その男は討ち入りの前夜に逐電
した瀬尾孫左衛門に相違なかった。しかし寺坂には、自らの
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06月27日(日)
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