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On the Production
by 井口健二
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■恋するナポリタン、グッドモーニング・プレジデント、君が踊る夏、仁寺洞スキャンダル+製作ニュース
 出演者では、ジャック・スパロー役のジョニー・デップと
バルバロッサ役のジョフリー・ラッシュの再登場の他、イア
ン・マクシェーンが海賊黒髭、ペネロペ・クルスがその娘を
演じることも発表されており、撮影はハワイ周辺で行われる
ことになっている。
        *         *
 ということで“POTC 4”の撮影はスタートされるが、次は
その影響をちょっとだけ受ける作品の話題で、テリー・ギリ
アム監督が2000年に撮影を開始しながら挫折した“The Man
Who Killed Don Quixote”の計画が再開し、主人公にユアン
・マクレガー、ドン・キホーテ役にロバート・デュヴォール
を起用しての撮影を行うことが発表された。
 この計画では、元々はジョニー・デップが主人公を演じて
撮影が開始されたものだが、ドン・キホーテ役だったジャン
・ロシュフォールが体調を崩すなどのトラブルが続出し、結
局は保険会社との取り引きで撮影が中止されてしまった。
 その計画が、保険会社から権利を買い戻すなどして復活し
たものだが、主演を希望していたデップは上記“POTC 4”の
撮影との関係でスケジュール的に困難となって断念。替って
マクレガーの出演が発表されたものだ。因に、マクレガーに
ついてギリアム監督は、ロマン・ポランスキー監督の2010年
“The Ghost Writer”での演技を絶賛しているが、同時に、
「彼にはいろいろな色彩があり、この作品では彼の別の面を
お見せする」と彼の演技に期待しているようだ。
 一方、ドン・キホーテ役もデュヴォールに交代となってい
るが、こちらはオスカー受賞者でもある彼には「1点の問題
もない」としており、特に元西部劇スターの彼は乗馬も得意
で、正にこの役柄にはピッタリという配役になりそうだ。
 撮影は9月に開始されることになっている。
        *         *
 最後は2009年1月15日付第175回で報告したディズニーが
進める“20,000 Leagues Under the Sea: Captain Nemo”の
計画で、実はMcG監督の降板がすでに発表されていたものだ
が、それに替る監督としてデイヴィッド・フィンチャーの名
前が浮上している。
 フィンチャーと言えば、1999年『ファイト・クラブ』や、
2007年『ゾディアック』など、かなり強烈な作品が印象に残
る監督だが、その後は2008年『ベンジャミン・バトン』のよ
うな作品も手掛けて、その面からは冒険映画にも適している
のではないかと言う判断がディズニー内に生まれたようだ。
なお脚本には、2007年『ボーン・アルティメイタム』などの
スコット・Z・バーンズの起用も発表されており、バーンズ
からは『SW:ESB』のような冒険作品を狙うとの発言も
出されているそうだ。
 ただしフィンチャーは、現在はFacebook誕生の背景を描い
た“The Social Network”という作品の仕上げをしていると
ころで、その後には“The Girl with the Dragon Tattoo”
のハリウッドリメイクの計画も発表されており、今回の作品
の実現までには少し時間が掛かりそうだ。

05月23日(日)
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