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On the Production
by 井口健二
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■ブレイキング・バッド、チョルラの詩、ロストクライム、アイスバーグ/ルンバ、ラスト・ソング、ゾンビランド+製作ニュース
“Fury Road”“Batman 3”と“Superman”が含まれるとの
ことだ。もっともこの中には、現在製作はあやふやなものも
含まれており、全部が2013年までに公開できるかどうか疑問
のものもあるが、取り敢えず上記の“The Hobbit”までは、
公開時期も含めた発表になっていて、それなりの目処がある
ということだろう。特に“The Hobbit”は、後半の作品とは
別に名指しで発表されており、その期待度の高さも表わされ
ているようだ。
 撮影が何時になるかもまだ正式発表の無い“The Hobbit”
だが、一応は2012年12月の公開ということで期待を持ちたい
ものだ。
        *         *
 お次はビッグ・プロジェクト始動の情報で、スティーヴン
・キング原作のファンタシー・シリーズ“The Dark Tower”
を、『ダ・ヴィンチ・コード』などのロン・ハワード監督で
映画化する計画が報告された。
 原作の執筆は1970年代から進められていたとも言われて、
1982年に第1巻を刊行、その後の2004年までに7冊が発表さ
れたキングの集大成とも呼ばれるこの作品の映画化に関して
は、一時期は1999年『グリーン・マイル』などを手掛けたフ
ランク・ダラボンが希望して、キングが許可したとの情報が
流れたこともあり、2007年『ミスト』に続けて映画化の期待
が高まったこともあったようだ。
 さらに昨年には、『スター・トレック』のJ・J・エイブ
ラムスがテレビシリーズ“Lost”の後に映像化するとの情報
も流され、テレビ化か映画化かは不明だったが、これも期待
されていた。しかしそのどちらもが実現には至らなかったも
のだ。なおエイブラムスに関しては昨年末に正式に断念が報
告された。
 西部劇を思わせる荒野を舞台に、最後のガンスリンガーと
呼ばれる主人公と、いろいろな時代のニューヨークに暮らし
ていた仲間たちが、魔法の扉を通じて集められ、並行世界を
束ねる力の源であるダークタワーを捜し、それを守るための
探究の旅を繰り広げる…というお話は、言うまでもなく『指
輪物語』から発想されたものだが、さらに本作では物語の中
にキング本人も登場して、それまでのキングの著作も束ねる
作品となっているようだ。
 そして物語の中では、初めは冷酷だった主人公が徐々に人
間性を取り戻して行く姿や、その他の登場人物たちの葛藤も
見事に描き込まれているとのことで、その評価は2005年度の
英国幻想文学大賞を受賞するなどのものとされている。
 その作品の映画化に今回は、ハワードと製作者ブライアン
・グレーザーが主宰するイマジン・エンターテインメント、
キングと脚本家のアキヴァ・ゴールズマンが主宰のウィード
・ロードの両製作プロダクションが共同で挑戦し、ハワード
の監督作品として進められるとのことだ。因に、イマジンは
ユニヴァーサル、ウィードはワーナーに本拠地を置いている
そうで、完成品の配給はそのどちらかということになる。
 また脚本はゴールズマンが担当すると思われるが、報道で
は全7冊を3部作にして映画化するとの情報もあるようで、
その脚色には最大限の注意が必要になりそうだ。
 なお、この原作は7冊で完結とされていたものだが、昨年
の報道ではキング自身が8冊目を執筆中と発言したとの情報
もあり、ファンタシー・ワールドでの冒険はまだ終っていな
いようだ。

05月02日(日)
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