ID:47635
On the Production
by 井口健二
[460235hit]

■ブライト・スター、パリより愛…、BEAUTIFUL ISLANDS、書道ガールズ、プリンス・オブ・ペルシャ、トイレット、BECK+製作ニュース
主人公のコユキは、横須賀らしい軍港のある町の私立校に通
っていたが、学園生活では番長グループのぱしりのような役
割で、直接の苛めにはあっていないものの自分の生活に不満
を持っていた。しかし、自分ではどうにもならないことも心
得ていたようだ。
しかしある日、米兵に苛められている犬を目にし、その犬を
助けようとしたことから、その飼い主であるミュージシャン
の男(竜介)と知り合いになる。その男はアメリカからの帰
国子女で、日本語も英語も話せるが漢字は苦手だった。
そんな男と知り合いになった主人公は、やがてその男のバン
ドのメムバーとなり、大規模なロックフェスティヴァルにも
出演し、音楽の世界で頂点を夢見るようになるのだが…
そこに男が所有する弾痕の付いたギターや犬の元の飼い主の
話。さらにニューヨーク時代の仲間との約束、バンドメムバ
ー内での確執、男の妹の存在などが絡んで、主人公の周囲で
さまざまな青春ドラマが繰り広げられる。
出演は、コユキ役に『仮面ライダー電王』の佐藤健、竜介役
に『仮面ライダーカブト』の水嶋ヒロ。他に1月紹介『ソラ
ニン』でもバンドメムバー役の桐谷健太、ジュノンボーイグ
ランプリの中村蒼、NHK『ゲゲゲの女房』に出演の向井理
らがメムバーを演じる。
また、同じく帰国子女の妹役で昨年12月紹介『半分の月がの
ぼる空』の忽那汐里。因に、彼女はオーストラリア・シドニ
ー生まれだそうだ。その他、カンニグ竹山、松下由樹、倉内
沙莉、中村獅童らが脇を固めている。
主人公たちがあるの種の天才の集まりという感じで、厳しい
練習や努力などのシーンはほとんど無ないが、その辺は最近
の漫画の傾向のようだ。ただしそれを映像で現わすとなると
…その点では出演者たちは良くやっており、頑張った作品と
言えそうだ。
監督は『20世紀少年』などの堤幸彦。主人公たちの演奏シ
ーンやロックフェスのシーンなどが見事な迫力で演出されて
いた。
        *         *
 製作ニュースは新情報を一つだけ。
 ジェームズ・A・オーエンという作家の“The Chronicles
of the Imaginarium Geographica”というヤング・アダルト
向けファンタシーシリーズの映画化権が、ワーナーと契約さ
れ、その脚色に2008年10月紹介『イーグル・アイ』を手掛け
たトラヴィス・ライトの起用が発表されている。
 内容は、海外の報道では「ファンタシー・ドリームチーム
が『ヤング・インディ・ジョーンズ』に出会う」と紹介され
ていたが、そのドリームチームというのが、JRR・トーキ
ンにC・S・ルイス、チャールズ・ウィリアムズら、オック
スフォード・インクリングズのメムバーたち。さらにH・G
・ウェルズやジェームズ・バリも登場するとのことだ。
 そしてこの物語に登場する神秘の生物たちが、彼らの作品
にヒントを与えたとするもので、2006年にスタートしたシリ
ーズでは、第1巻の“Here, There Be Dragons”に続いて、
2008年に“The Searchfor the Red Dragon”と“The Indigo
King”、2009年に“The Shadow Dragon”が出版され、今年
も10月に“The Doragon's Apprentice”という作品の刊行が
予定されている。
 ワーナーとしては、『ハリー・ポッター』の後釜となる新
シリーズを期待しているもので、取り敢えず最初の2巻の映
画化が、2011年、12年の公開を目指して進められるようだ。

04月18日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る