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On the Production
by 井口健二
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■P野ばら、ボローニャ…、瞬、上海アニメ、アリス・イン・ワンダーランド、ハーツ & マインズ、蜘蛛の拍子舞/身替座禅+製作ニュース
郎は途中にアドリブを入れるなどの堂々とした演じぶりが楽
しめた。
またこの演目は元々狂言から発生したものだそうで、その舞
台は松を描いた能舞台のような背景の前で演じられていたも
のだが、物語の前半は浄瑠璃による語りで、後半その背景が
転換して長唄衆が現れる艶やかさにも目を見張った。
* *
後は製作ニュースを一つ。
『LOTR』を手掛けたピーター・ジャクスン製作、『ヘ
ル・ボーイ』などのギレルモ・デル=トロ監督で、2部作で
計画されている“The Hobbit”の撮影が、今年7月にニュー
ジーランドで開始されるとの情報が報告された。
この情報は、『LOTR』に引き続いてこの作品でも魔法
使いガンダルフ役を演じることになっているイアン・マッケ
ランが、自らのウェブサイトに掲載したもので、それによる
と、「“The Hobbit”の2部作の撮影は7月に開始されて、
ほぼ1年掛けて行われる。この撮影のために、ロサンゼルス
とニューヨーク、ロンドンでのオーディションも行われた。
ジャクスンらが執筆した脚本には、古い友や新しい友と共に
ミドアースでの新たな探索の旅を行う物語がぎっしり詰め込
まれている。監督のデル=トロはすでにウェリントンに逗留
して、ジャクスンとの最終的な打ち合わせを行っている」と
のことだ。
ただしこの情報に関しては、映画の製作を担当するニュー
ラインからはこの後の発表でも公式報告はされなかったとの
ことで、その経緯が不明となっている。とは言えマッケラン
が虚偽の報告をする理由もないし、ファンとしては取り敢え
ずはガンダルフの言葉を信じたいものだ。一方、ニューライ
ンと共同で製作を行うMGMは現在資産の一括売却を行って
いるところだが、その入札の期限日が突然延期されたとの情
報もあり、その裏には“The Hobbit”の製作が正式に発表さ
れるのを待っているとの憶測もあって、正式発表が行われる
のも近日中との観測が高まっている。
* *
最後にこれは製作ニュースではないが、一つ気になったこ
とを書いておきたい。
先日、親戚の家を訪問したら、その家の母親と次女が『ア
バター3D』を観に行ったとのことだった。ところが母親の
方は興奮気味なのだが、次女の乗りが今一つ悪い。そこで訊
いてみると、彼女は上映中ずっと画面が2重に観えていて、
それは自分の目のせいだと思っていたと言うのだ。しかしそ
れは目のせいではなく、液晶シャッター式の眼鏡が故障して
いたことに他ならない。
実は、その前にソニービルで新発表の3Dテレビを見学し
たときに2重にしか観えず、案内の女性に指摘したら眼鏡の
スイッチが切られていたという経験がある。また昨年の東京
国際映画祭の折にパナソニックが公開した3Dテレビでも、
係員がいちいち眼鏡をチェックして観客に渡しており、訊い
たらかなりの率で不具合があるとのことだった。さらに東京
で3D試写が行われるアキバシアターでは、上映前に不具合
があったら眼鏡を交換するとの告知があり、上映中も係員が
立ち会っていることもある。
つまり液晶シャッター式3D眼鏡は不具合率が高いものだ
が、急速に普及している中でどこまで手当ができているもの
か心配になった。実際に親戚の次女はその被害者になったも
のだが、余分に金を払ってさらに3時間近くも見難い画面に
付き合わされたら、それは拷問でしかなく不憫にも思えた。
全国の映画館にはよくよく注意をして貰いたいし、上映前
に観客が何らかのチェックをできる体制も整えて貰いたいと
思ったものだ。
03月21日(日)
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