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On the Production
by 井口健二
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■かいじゅうたちのいるところ、誰がため、ウディ・アレンの夢と犯罪、泣きながら生きて+製作ニュース
ように“Spider-Man 4”が、2011年5月6日の全米公開日で
来年撮影が開始される他、2006年6月1日付第112回で紹介
した“Ghostbusters”の第3作についても、新たにハロルド
・ライミス監督の許、今年6月全米公開された“Year One”
などの脚本家コンビ=リー・アイゼンバーグとジーン・スタ
ピニツキーが契約して、現代版の脚本が作られることになっ
たようだ。
 つまりコロムビアでは、歴代稼ぎ頭のシリーズにそれぞれ
続編の計画が進められているもので、これらが2011年以降毎
年登場したら、これはかなり強力な布陣となりそうだ。
        *         *
 お次は、シリーズなら3作目だが、今回は第1作のリメイ
クという計画で、今年6月21日付でも紹介したロボット作品
“Short Circuit”の監督に、2003年10月紹介の『チャーリ
ーと14人のキッズ』などを手掛けたスティーヴ・カーの起用
が発表されている。
 オリジナルは1986年と88年に公開されたもので、その第1
作では軍用に開発された高度の適応能力を持つロボットが、
落雷の影響で回路に短絡(Short Circuit)を引き起こし、
それがどう作用したのか機械なのに心を持ってしまう…とい
うもの。そして偶然街に飛び出したロボットは、とある家で
百科事典を読破するなど人類に関する知識を蓄え、徐々に人
間の世界に溶け込んで行くのだが、当然軍からは追われるこ
とになり…
 1986年の第1作はこういう展開だったが、今回リメイクで
それを21世紀を舞台にするとどうなるか…というところだ。
なお脚本は、前回も紹介したように“Robot Chicken”とい
う作品も手掛けるダン・ミラノが担当。またロボットのデザ
インは、シド・ミードが手掛けたオリジナルのものがそのま
ま使われるとのことだ。
 ところで、オリジナルの2作に出演し、第2作では主演も
務めたフィッシャー・スティーヴンスという俳優のことは、
2007年2月に紹介した『ダウト』などでも報告しているが、
その彼が、今年の東京国際映画祭で追加上映とされた“The
Cove”(10月20日付で紹介)の製作にも名を連ねていること
を発見した。だからどうと言うことではないが、いろいろ頑
張っているようなので付記しておく。
 またスティーヴンスは、昨年、北村龍平監督がハリウッド
デビューを飾った“The Midnight Meat Train”の製作総指
揮も務めていたようだ。
        *         *
 最後に、今年シリーズ第4作が製作されて復活したばかり
の“Terminator”の製作会社ハルシオンが倒産し、同シリー
ズの映画化権、テレビ化権、商品化権を含めた権利のオーク
ションが来年1月に開催されることになった。
 因に第4作の“Terminator Salvation”は、製作費に2億
ドル掛かったものの全世界からの配給収入は3億7100万ドル
あったとのこと。しかしそれでも会社の危機は救えなかった
ようだ。ということで権利のオークションとなった訳だが、
これでしっかりした売却先が決まれば、少なくとも後2作は
ある続編の製作も直ちに行えることになるそうだ。
 なお、売却金額には7000万ドル程度が期待されているとの
ことだが、同社がマリオ・カサールから買い取ったときの金
額は3000万ドルだったそうで、この権利は最後まで利益をも
たらしてくれるようだ。

11月08日(日)
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