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On the Production
by 井口健二
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■アドレナリン2、TAJOMARU、サマーウォーズ、ワイルド・スピード4、千年の祈り、悪夢のエレベーター、BLACK WATER、ココ avant シャネル
しかも、襲ってきたときの映像の呆気なさにも逆に衝撃を受
けるもので、まさに瞬殺という感じで描かれている。これは
単に残酷描写による観客の年齢制限を避けるためのものでも
なさそうだ。さらに孤立無援となる恐怖も描かれていた。
出演は、オーストラリアテレビ出身のダイアナ・グレン、舞
台出身のアンディ・ロドレーダと、5歳の時から映画に出て
いるというメーヴ・ダーモディ。特に妹役のダーモディは今
後の活躍が期待できそうだ。
監督と脚本は、共に共同で担当のアンドリュー・トラウキと
デイヴィッド・ネルリッヒ。演出のスタイルは多少淡泊な感
じもするが、大袈裟すぎるのよりは良いという感じだ。
『ココ・アヴァン・シャネル』“Coco avant Chanel”
フランスのファッションデザイナー=ココ・シャネルの伝記
映画。5月に紹介したシャーリー・マクレーン主演『ココ・
シャネル』の記事でも触れたオドレイ・トトゥ主演、フラン
ス版の伝記映画がワーナー配給で日本公開されることになっ
た。
本作では、5月の作品にも登場したイギリス人との悲恋が描
かれる。このエピソードは、生涯を独身で過ごしたシャネル
にとっては唯一の本当に愛したと言える男性とのラヴロマン
スのようで、映画にするにはこのポイントしか無いというこ
とのようだ。
ただし僕は、幸か不幸か5月の作品を先に観ていたので、こ
の物語の前後の様子などもそれなりに知識として入っていた
ものだが、果たして本作だけを観てそこまでの理解が容易に
できるものかどうか。フランスではともかく日本ではちょっ
と心配にもなった。
しかしそれは、僕が5月の作品を観ていたから受けた印象な
のかも知れないし、その辺は今の僕には判断できない。正直
には、この作品を先に観て、それから5月の作品を観た方が
良かったかも知れないと思える程度だ。
それはともかく本作では、正真正銘のフランスを舞台に、全
ての台詞がフランス語で描かれたシャネルの人生の最盛期を
観ることができる。それは現代に生きる女性にも、人生の指
針となるはずのものだ。
共演は、2002年『ル・ブレ』などに出ていたブノワ・ポール
ブールド、1997年『フェイス/オフ』などのアレッサンドロ
・ニヴォラ、2005年『美しき運命の傷痕』などのマリー・ジ
ラン。
ドモンド・シャルル=ルーの原作に基づくもので、この脚本
には1988年『危険な関係』などのクリストファー・ハムプト
ンが協力しているようだ。
因に、シャネルがパリのガンボン通りの初めて帽子屋を開い
たのが1910年だそうで、来年はその100周年となる。ここに
来て彼女の伝記映画が相次いで公開されるのもその影響なの
だろうか。
07月12日(日)
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