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On the Production
by 井口健二
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■ドリーム・オブ・ライフ、フラミンゴ/地球の秘密、宇宙へ、吸血少女対少女フランケン、空気人形、バーダー・マインホフ+製作ニュース
今回はさらにミラノの参加が発表されたものだ。そのミラノ
は、2003年版『ミニミニ大作戦』などのセス・グリーンらと
共に、“Robot Chicken”というテレビシリーズで評価を得
た人のようだが、ストップモーション・アニメーションで描
かれる同シリーズはかなり過激なギャグセンスのものだそう
で、その中には、“Star Wars”“Star Wars: Episode II”
など、気になる題名の作品も含まれている。
そして、今回の起用に当ってオリジナルと本作も担当する
製作者のデイヴィッド・フォスターからは、ミラノに対して
「ウィルスン&マドックのオリジナルに、根底から覆すよう
な改変を与えてくれることを期待している」とのコメントが
発表されている。また本作では、「ナンバー5を21世紀に連
れてくることを基本のコンセプトとして、すでにロボットが
実社会にも登場している世界でのナンバー5の活躍が描かれ
る」とのことだ。
ただしナンバー5の姿は変えないとのことで、これはその
デザインがウォーリーに似ていることにもよるようだ。それ
に付いてフォスターは、「我々は『ウォーリー』を、これか
ら作るフィルムの長めの予告編だと思っている。何しろ顔が
そっくりだからね」ということだ。因に、オリジナルのナン
バー5のデザインは、『ブレードランナー』『トロン』など
のシド・ミードが手掛けたものだ。
* *
そして最後は新規の話題で、これも1986年に公開されて、
銀色に輝くUFOのCGIが話題になった『ナビゲイター』
(Flight of the Navigator)をディズニーでリメイクする
計画が発表された。
ディズニーでは、すでに先月作品を紹介した『ウィッチマ
ウンテン』のリメイクや、『トロン』の続編“Tron 2.0”な
ど、往年の名作を再開発する計画がしきりだが、今回はその
中ではちょっとマニアックな作品と言えそうだ。
物語は、少年が行方不明になり8年経って発見されるが、
彼の容姿は8年前のままだった…と言うもの。そして墜落し
たUFOが発見され、少年の行動とUFOとの関連が追求さ
れて行くことになる。ここまで書くと、大方のSFファンは
結末を予想してしまうだろうが、正直に言ってその期待を裏
切るか裏切らないか、実は当時に観た僕にはちょっと満足し
切れない感じもあった作品だ。
その作品を、今回は2008年1月紹介した『団塊ボーイズ』
などのブラッド・コープランドが新たな脚本とするもので、
できれば単純なSFに逃げない形でのリメイクを期待したい
ものだ。実はそれが最高のSFになるはずのものだが。
製作は、2007年12月1日付第148回などで紹介したブルー
ス・ウィリス主演のSF大作“The Surrogates”を9月全米
公開する予定のデイヴィッド・フーバーマンとトッド・リー
バーマン。大作SFがお得意の製作者が、どのような作品に
仕上げるかも楽しみだ。
06月21日(日)
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