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On the Production
by 井口健二
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■縞模様のパジャマの少年、幸せのセラピー、エル・カンタンテ、愛と青春の宝塚、セブンデイズ、アイカムウィズザレイン+製作ニュース他
トレック』にカークの父親役で出演している俳優だが、本作
のアメリカ配給もパラマウントであることから、そんな流れ
もあっての起用となったようだ。物語は、北欧神オーディン
によって地上に派遣された主人公が、医学生として人間につ
いて学びながら、一旦ことが起きるとヒーローThorとなって
活躍するもの。そしてその宿敵Loki役には、イギリスのテレ
ビ俳優トム・ヒデルストンの出演も発表されている。
 脚本は、『アイ・アム・レジェンド』などのマーク・プロ
トセヴィッチ。それにテレビの『ターミネーター:サラ・コ
ナー』を手掛けたアシュレー・ミラーとザック・ステンツが
参加しているようだ。監督は、以前にも紹介したようにイギ
リス演劇界に重鎮ケネス・ブラナーが担当。撮影は今秋開始
してアメリカ公開は2011年5月20日となるものだ。
 また主人公のThorは、マーヴェルのヒーローチーム“The
Avengers”の一員でもあり、ヘムスワースの出演交渉には、
2012年に公開が計画されているその映画化の分も含まれてい
るようだ。
        *         *
 ところで、ヘムスワースが出演している新版『スター・ト
レック』だが、僕のサイトではマスコミ試写で観た作品のみ
を紹介する建て前なので、同作品の紹介はしないでいた。し
かしこの作品に関しては一般試写を観ることが出来たのと、
周囲で気になる発言も耳にしたので、一応自分なりの感想を
書いておく事にする。
 その感想の一点目は、思いのほか良くやっていると感じた
ものだ。実際この作品の製作情報では、2007年8月15日付の
第141回でも書いたように、チェコフの登場などにいろいろ
と問題があったものだが、映画ではその点を見事にクリアし
ている。
 それはまあ、見事というよりはかなり荒っぽいやり方では
あるが、SFファンなら思わずニヤリとするところだろう。
そしてその解決法が今後のこの作品のシリーズ化にも展望を
開いているものだ。実際、この解決法にニヤリとできるのが
SFファンの冥利というものだ。ただ、そういうことにとや
かく言いたがる連中が多いのも、日本の映画ファンの狭量な
ところでもある訳で、実は昔からのファンと称しながら、そ
のようなことを言っているのを耳にしたので、敢えてここに
書くことにしたものだ。
 その他、スペースアカデミーの外観などの背景やチャペル
看護婦などの登場人物。さらに物語の展開などでも実に細か
く気を使って作られている。それは『スター・トレック』を
知っていれば知っているほど楽しめるものだ。
 そして極め付きは、最後に流れるテーマ音楽と、「宇宙。
それは…」のナレーション。これを聞いて感動しないトレッ
キーはいないだろう。惜しむらくはその声がレナード・ニモ
イだったことで、これはやはりウィリアム・シャトナーで聞
きたかった。日本語版はぜひとも矢島正明でやってもらいた
いものだ。
 この新版は間違いなくトレッキーのために作られている。
ぜひとも続編を期待したい作品だ。

05月24日(日)
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