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On the Production
by 井口健二
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■幼獣マメシバ、僕とママの黄色い自転車、モーニング・ライト+製作ニュース
ボウスマン監督でリメイクが進められており、1980年代の恐
怖が相次いで甦るかもしれないようだ。
        *         *
 続編の情報で、2005年にエマ・トムプスンの脚本主演で映
画化された“Nanny McPhee”(邦題:ナニー・マクフィーと
魔法のステッキ)の続編が計画され、再度のトムプスンの脚
本主演と共に、マギー・ギレンホール、リス・エヴァンス、
マギー・スミスらの共演が発表されている。
 オリジナルは、17人の子守を次々に辞めさせた悪ガキ7人
のいる男寡婦の家庭に現れた主人公が、不思議な力を使って
子供たちを躾、その家族も幸せにして行くというお話。主演
したトムプスンのヘヴィなメイクアップも話題になった作品
のようだ。そしてその続編は、“Nanny McPhee and the Big
Bang”と題されているものだが、トムプスン以外の出演者は
総入れ替えとなっており、新たな家庭での別の物語が展開さ
れることになりそうだ。
 因にオリジナルは、ミステリー作家としても知られるクリ
スティアナ・ブランドの原作“Nurse Matilda”に基づくも
ので、この原作には2作の続編もあるが、それらは同じ家庭
を舞台にしているので、今回の映画の続編との関係は薄そう
だ。そして映画の続編では、戦時に都市から疎開した子供た
ちが中心に描かれるとされている。戦時の疎開というと『ナ
ルニア国物語』も思い浮かぶところだが、イギリス人、特に
ロンドン市民にとっては忘れられないものなのだろう。
 監督は、本作が長編デビューとなるスザンナ・ホワイト。
イギリスでの公開は2010年3月26日と発表されている。
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 2006年9月に作品紹介した『スネーク・フライト』のデイ
ヴィッド・R・エリス監督が、“Humpy Dumpty”と題された
作品を計画している。
 この題名からは一見して『鏡の国のアリス』にも登場する
マザー・グースの怪人を思い出すところだが、実は‘t’が
1つ足りないようだ。そして映画は、最南部の街で人間にレ
イプされた異星人の母親から誕生した人間と異星人のハーフ
のキャラクターが、殺人事件を引き起こすという展開となる
ものだそうで、一応ジャンルはホラーSFとされている。
 何とも殺伐としたお話になりそうだが、撮影は3Dで行わ
れるもので、監督には上記の作品のような鋭い切れ味を期待
したい。因に監督は、2007年12月1日付第148回で紹介した
ように“Final Destination”シリーズの第2作と第4作も
担当しており、第4作では3Dの撮影も経験済みのようだ。
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 最後は製作ニュースではないが、世界流行の兆しも見える
豚インフルエンザの人感染に絡んで、映画興行にも影響が出
始めている。
 それはまず、5月8日に北アメリカ地区で封切予定だった
“Star Trek”の新作に関して、メキシコ国内での公開延期
が発表されている。また5月15日に世界一斉公開の“Angels
& Demons”に関してもメキシコでの公開をどうするか検討
が始められているようだ。
 一方、先週末に北アメリカ地区の公開が始まった“X-Men
Origins: Wolverine”については、メキシコでの劇場公開の
キャンセルが相次いでいるそうで、今後の感染の拡がり具合
では他の国にも波及は避けられないようだ。日本では今のと
ころ侵入は認められていないが、気になるところだ。

05月03日(日)
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