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On the Production
by 井口健二
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■第179回
* *
後は、新規の情報をまとめて紹介しておこう。
レオナルド・ディカプリオが、『ダーク・ナイト』のクリ
ストファー・ノーラン監督と組む計画が発表されている。作
品は、ノーランが執筆した“Inception”と題された脚本を
映画化するもので、その内容はSFとだけ紹介されたが、詳
しいストーリーなどは極秘となっているようだ。ワーナーの
製作で計画はノーラン監督の次回作とされており、撮影は今
年度中に行われて、全米公開は2010年夏の予定となっている
そうだ。
デンゼル・ワシントンにオスカー受賞をもたらした『トレ
ーニング・デイ』などの脚本家デイヴィッド・エイヤーの新
作で“Last Man”と題された脚本が、7桁($)の契約金で
『ジャンパー』などを手掛けるニュー・リジェンシーと契約
された。物語は、遠隔の惑星を舞台にした未来アクションだ
そうで、主人公はその星で若く未経験な兵士たちを率いて異
星人の敵との戦わなくてはならなくなる…というもののよう
だ。良く似た作品は過去にもあったように思えるが、7桁の
契約金というのはかなりのもので、それだけのものを持って
いるということなのだろう。注目したい。
ニューライン・シネマの創設者ボブ・シャイが、昨年7月
ワーナー傘下に新たに設立した映画製作会社ユニーク・フィ
ーチャーズから、“Alien Zoo”と題された大型のファミリ
ー・コメディの計画を発表した。この作品は、2003年『エー
ジェント・コディ』などの製作者ディラン・セラーズのアイ
デアに基づくもので、内容は簡単に言ってしまえば『ジュラ
シック・パーク』のエイリアン版ということだそうだ。そし
てこの脚本に、『シュレック』シリーズの最初の2作を手掛
けたジョー・スティルマンの参加も発表されている。監督や
キャストなどは未発表だが、映画化は実写とCGIの合成で
行われるとのことだ。
ウェス・クレイヴン監督の1972年作『鮮血の美学』(The
Last House on the Left)からのリメイクが3月全米公開さ
れたデニス・イリディアス監督の次回作として“Cure”とい
う計画が発表されている。物語は、実験的な治療に末期患者
の妻を送り込んだ青年が、完全回復して戻ってきた妻に違和
感を感じ始める…というもの。脚本は“Max Payne”などの
ビュー・マイクル・トーメ。そこから先の展開はいろいろ想
像できそうだが、製作には、2004年『THE JUON』、05年『ダ
ーク・ウォーター』などのリメイクも手掛けるヴァーティゴ
が参加しており、それなりの作品は期待できそうだ。
『ボーン』シリーズを展開するユニヴァーサルから、マッ
ト・デイモンの次回作として“The Adjastment Bureau”と
題されたSF作品の計画が発表されている。物語は、カリス
マ的な政治家の主人公が、不思議な雰囲気を持つバレーダン
サーと巡り合い…というもの。これだけでは判らないが物語
はフィリップ・K・ディックの小説に緩やかに基づいている
のだそうで、その脚本と監督を、『ボーン・アルティメイタ
ム』の脚色を手掛けたジョージ・ノルフィが担当。撮影は9
月に開始の予定となっている。なおノルフィは、デイモンと
ポール・グリーングラス監督向けに、Jason Bourneシリーズ
の完全オリジナルとなる次回作も執筆中だそうだ。
03月15日(日)
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