ID:47635
On the Production
by 井口健二
[460281hit]

■シークレット・ディフェンス、顧客、美しい人、私のなかの8ミリ、非女子図鑑、失われた肌、西のエデン、UWビギンズ、虹色の硝子
そして前2作の監督を務めたレン・ワイズマンは今回は製作
に下がっているが、彼も許を正せば『スターゲイト』などの
美術部門の担当者だった人で、その点ではお互い理解しやす
かったと言うところかも知れない。
なお、シリーズの第4作が製作されるという噂も本作の製作
前から流れていたものだが、セリーンとマイケルの未来が描
かれるとされるそのニュースの続報はまだのようだ。

『虹色の硝子』
2007年12月に『そして春風にささやいて』を紹介している角
川ルビー文庫刊「タクミくんシリーズ」の映画化第2弾。
映画は前作に続きというか、状況には馴れてきた主人公託生
のその後の生活が描かれる。しかし今回は、同室の義一の不
可解な行動から託生は義一の真意を疑うなど、嫉妬やいろい
ろな感情が描かれていくものだ。
脚本は、前作と同じく『きみにしか聞こえない』などの金杉
弘子、監督は、『イヌゴエ』などの横井健司が新たに担当し
ている。
また、配役も前作から大幅に替って、託生役を『テニスの王
子様』の浜尾京介、義一役を『ウルトラマン・メビウス』の
渡辺大輔が演じる他、滝口幸広、高橋優太、細貝圭、日和佑
貴など。この内、滝口以外は新登場の顔ぶれだ。
物語では、難病が出てきたり他にも重い部分もあるが、全体
的には前作と同様のボーイズラブの世界が展開されている。
その世界が許容できるかどうかが、観客の側にも試されると
ころでもあるものだ。
ただまあ、前作では主人公の成長がいろいろあって、それな
りの青春ドラマという感じも前面にあったが、今回は嫉妬心
などの多少ネチネチとした部分が、普通の観客である僕には
ちょっときつい感じはした。
でも後輩の思いや、特に「虹色の硝子」のシーンにはそれな
りの捻りも感じられたし、さすが金杉脚本だという感じには
なった。
なお、本作も4月25日の一般公開前には舞台挨拶付きの完成
披露試写会がイヴェントとして行われるようで、イケメン目
当ての女性観客がまた集まるのだろう。それもやり方という
作品だ。
それから、前作の紹介では義一(ギイ)を託生(タクミ)の
先輩と書いたが、今回の作品によると同級生だったようで、
僕はその辺の物語をよく理解していなかったようだ。ここで
訂正をしておきたい。

02月28日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る