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On the Production
by 井口健二
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■第172回
が、1986年の『エイリアン2』ではリプリーを一躍闘うヒロ
インに仕上げたり、2005年の『イーオン・フラックス』など
女性主導のアクション映画を常に模索している感じもしてい
るところで、今回の作品ではその方向性が一段と明確になり
そうだ。
* *
ディズニーの新作アニメーション“Bolt”は、全米の900
館を越える映画館で3D上映が行われているようだが、すで
に来年以降の3Dシフトを発表してる同社の計画の目玉とし
て、1991年の“Beauty and Beast”(美女と野獣)を3D化
して再公開する計画が発表された。
オリジナルは、その舞踏場のシーンで初めてフルCGIア
ニメーションが採用されたことでも話題になった作品だが、
そのCGIを手掛けたPIXARが現在のピクサー・アニメーシ
ョンとしてディズニーの根幹を背負っているものだ。そして
今回の計画では、ディズニーが社内で開発したディジタル技
術を使って3D化を行うとのことで、元々がセルアニメーシ
ョンで制作された舞踏場以外のシーンが、新たにディジタル
3D化されることになる。
まあ、2D画像の3D化はすでに行われているものだし、
『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』では、3D化の手順
として当時の人形のデータ化なども行われたようだが、今回
は舞踏場のシーン用のデータは残されていると思われ、それ
らが利用できれば3D化は順調に行われそうだ。因に公開は
2010年の予定(日付は未定)とされている。
なお、ディズニーの3D公開の予定は、2009年に“Jonas
Brothers 3D Concert Movie”“Up”“G-Force”“Disney's
A Christmas Carol”“Toy Story”の3D版。そして2010年
には“Alice in Wonderland”“Rapunzel”“Toy Story 3”
“Step Up 3”“Toy Story 2”の3D版、となっており、こ
れに今回発表された“Beauty and Beast”を加えての2年間
11本は、ハリウッド最大規模の大攻勢となるようだ。
* *
もう1本はリメイクで、2006年に日本公開された韓国映画
『グエムル/漢江の怪物』(英題名:The Host)の権利を、
ユニヴァーサルと『POTC』などのゴア・ヴァビンスキー
が獲得したと発表した。
ポン・ジュノ監督によるオリジナルは韓国で大ヒット、そ
の後に中国でもヒットして、同国での続編が計画されている
ことは7月1日付第162回で紹介したが、今度はハリウッド
でのリメイクが発表されたものだ。ただしヴァビンスキーは
監督はしない模様で、監督にはコマーシャル出身のフレデリ
ック・ボンド、脚本は、今年UAから公開されたデニス・ク
エイド、サラ・ジェシカ・パーカー共演の“Smart People”
を手掛けたマーク・ポアリエが担当しているものだ。
オリジナルは、怪物の脅威を丁寧に追っている感じもする
作品だが、脚本家の前作の評価もなかなか良いようなので、
ちょっと期待したくなるところだ。
* *
最後に訂正で、前回も紹介した“Airman”について、以前
に来年1月の出版予定と書いたが、オーエン・コルファーの
原作本は今年1月に出ていたものだった。最近の映画化権は
出版前に契約されることが多く、また8月に出版された本の
付録になったりもしていたので誤解したが、Amazonに予約注
文しようとして出版済と知ったものだ。
ここにお詫びして訂正させていただきます。
12月01日(月)
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