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On the Production
by 井口健二
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■第162回
・マンゴールド監督が、“The Archive”という作品をユニ
ヴァーサルで進めている。この作品については、実は詳しい
内容は報告されていないのだが、『プルーフ・オブ・マイ・
ライフ』のデイヴィッド・オーバーンが執筆したタイムトラ
ヴェル・スリラーという紹介で、この2人の顔合せでどんな
ものができるのか、面白そうだ。
ただし、オーバーンは『イルマーレ』のアメリカ版の脚本
も担当した人で、タイムパラドックスの処理には多少心配が
残る。しかし、ハリウッド的にそれを押し切る力は持ってい
る人とも思えるので、その辺に期待することにしよう。
* *
お次は、SFではないのかも知れないが、『インサイド・
マン』などのスパイク・リー監督が“Time Traveler”とい
う作品を計画している。
実はこの作品、実話に基づくものということで、アフリカ
系アメリカ人では初のPh.D取得者の1人とも言われるロナル
ド・マレット博士の回想録“Time Traveler: A Scientist's
Personal Mission to Make Time Travel a Reality”の映画
化権を、リーが獲得して共同脚本、監督による計画を進めて
いるものだ。
作品の内容は、博士が10歳の時に33歳の若さで心臓発作で
急死した父親を救うために、H・G・ウェルズの小説に触発
されて実用化タイムマシンの研究に邁進したというもので、
その結果、研究者にとってはDr.より上の称号とも言われる
Ph.Dを取得。その後も、自ら時間旅行者となるための研究を
続けたというものだ。
まあこの物語で、映画とはいえタイムトラヴェルが行われ
ることはないと思うが、SFファンにも気になる作品になり
そうだ。
* *
そしてもう1本、日本では『グリーン・ノウ物語』として
紹介されているルーシー・M・ボストン原作の児童ファンタ
シーシリーズが、“From Time to Time”の題名でイギリス
で映画化される。
物語は、グリーン・ノウと呼ばれる屋敷にやってきた少年
が、過去から生きてきている子供たちとの交流を通じて成長
して行く姿を描いたもの。一応、紹介記事では、少年は家族
の過去を知るため時間を遡る…となっているものだ。
そしてその映画化は、『トゥモロー・ネバー・ダイ』など
にも出ている俳優のジュリアン・フェローズが、自ら製作・
脚本・監督で進めているもので、出演者には、『ハリー・ポ
ッター』シリーズのマギー・スミス、ティモシー・スポール
らの名前も挙がっている。撮影は今秋開始の予定。
なおフェローズは、2001年ロバート・アルトマン監督作品
『ゴスフォードパーク』の脚本も手掛けた人だそうだ。
この題名からは最初ジャック・フィニーの映画化かと期待
したが、その期待は外れたものの、『グリーン・ノウ』の映
画化には期待したいところもあるものだ。
* *
最後に、以前に掲載した熊本遠征記の末尾に書いた計画に
ついて、青春18切符の利用期間に7月19日は含まれていない
ことが判明しました。3連休でてっきり前倒しされると思っ
たのですが、JRはそういうことはしないようです。それか
らムーンライト九州の運行も8月18日までのようです。どち
らも予定が狂ってしまいました。お詫びして訂正します。
07月01日(火)
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