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On the Production
by 井口健二
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■第152回
して2002年“The Mothman Prophecies”(プロフェッシー)
などにも関ったピーター・ウォンが執筆したもので、コミッ
クスは6月に出版の予定、ウォンは映画化の脚本も手掛ける
ことになっている。
まあ単純には、『エイリアン』の海洋版という感じの作品
になりそうだが、ホラーとしてどんな物語が展開されるか楽
しみだ。現状は複数の監督に脚本を提示中という段階で、監
督が決まれば今年の夏ごろの撮影開始を目指し、東南アジア
のタイ近海での撮影が計画されている。
因にマリアド社では、この他にダリオ・アルジェント監督
が娘のアーシアを主演にしたホラー作品“La Terza madre”
や、ジリアン・アームストロング監督、キャサリン・ゼタ=
ジョーンズ、ガイ・ピアースの共演で、1926年当時のハリー
・フーディニの行動を描いた“Death Defying Acts”なども
手掛けており、いずれもちょっとファンタスティックな内容
の作品のようだ。また、今回の計画は第1弾ということで、
今後の計画も注目されるところだ。
* *
あとは短いニュースをまとめておこう。
今年のアメリカ・サンダンス映画祭に出品されたスペイン
映画“Los Cronocrimenes”のリメイク権をユナイテッド・
アーチスツ(UA)が獲得し、アメリカ映画“Timecrimes”
として製作することが発表された。物語は、訳もわからず過
去に引き戻された主人公が、森の中で裸の女と一緒にいる自
分の顔を持つ男を発見するというもの。そして、いろいろな
恐怖や、ドラマや、サスペンスのシーンがジグソウパズルの
ピースのように提示され、理解不能の物語が展開するものの
ようだ。それでなくても、論理的なストーリー展開が難しい
タイムトラヴェルものだが、物語はさらに複雑な展開をして
いるようで、果たして論理的なリメイクができるかどうか、
製作を担当するスティーヴ・ザリアンの手腕が試される。
“Dragon Ball”の実写映画化は順調に進められているよ
うだが、同じく日本製コミックス=アニメの原作で以前から
期待されていた“AstroBoy”の映画化がついに動き出したよ
うだ。ただし、映画化はCGIアニメーションで進められる
もので、その監督に『マウスタウン』などのデイヴィッド・
バワーズの起用が発表されている。因にこの監督には、当初
『トイストーリー』などのアニメーターのコリン・ブラディ
が抜擢されていたが途中交代となっている。脚本は、『マダ
ガスカル』からのスピンオフで2005年製作“The Madagascar
Penguins in: A Christmas Caper”なども手掛けたマイクル
・ラチャンスが担当。因にラチャンスは、今年公開の“Kung
Fu Panda”や『森のリトルギャング』『シャーク・テール』
の製作などにも関っていたようだ。製作は、香港とロサンゼ
ルスに本拠を置くイメージ・スタジオ。同社は昨年公開され
た“TMNT”(『ニンジャ・タートル』のCGI長編版)の製
作も担当していた。
最後にスウェーデンから“Metropia”と言う長編アニメー
ションと実写の合成作品が紹介されている。この作品は製作
に4年を費やしているということだが、石油の枯渇した未来
社会を描いているものだそうだ。そしてこの作品の声優に、
ジュリエット・ルイス、ヴィンセント・ギャロ、ウド・キア
らの出演が発表された。監督はタレク・サレー、映画の製作
費500万ドルで、2009年春の公開が予定されている。今年の
アカデミー賞長編アニメーション部門の候補にはフランスの
『ペルセポリス』が挙がったが、各国のアニメーションも力
が入り始めているようだ。
02月01日(金)
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