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On the Production
by 井口健二
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■第145回
ヤーを招請したものの、実現には至っていなかった。なお、
カーログリディスは、ジェームズ・キャメロン監督の“The
Dive”と“Battle Angel”の脚本も手掛けているそうだ。そ
して脚本が完成次第、再度監督捜しを始めるとしている。
ニュー・リジェンシーからは、“Hellboy”の原作者で、
『ブレイド2』のコンセプトアートなども手掛けたマイク・
ミグノラの原作による“Baltimore, or The Steadfast Tin
Soldier and the Vampire”という作品を、『ブレイド2』
を手掛けたデイヴィッド・ゴイヤーの監督で進めることが発
表されている。物語は第1次世界大戦を背景に、吸血鬼にな
ったが為に一家を滅亡させた主人公のバルティモアが軍団を
結成し、甦った地上最強の悪魔レッド・キングと戦うという
もの。その悪魔は、全ての悪魔の能力を具現化するというこ
とだ。脚本は原作者が執筆することになっている。
そしてもう1本はサミットから、ステファニー・メイヤー
原作のヤングアダルト・ファンタシー“Twilight”の映画化
を、『ロード・オブ・ドッグタウン』のキャサリン・ハード
ウィックの脚色監督で進めることが発表された。物語は、父
親と共に小さな町に引っ越してきた17歳の少女ベラが、蒼い
顔をして謎めいたクラスメイトと出会うというもの。そのク
ラスメイトは吸血鬼一族の一員だった…という展開になる。
なお、原作には“New Moon”“Eclipse”という続編も発表
されていて、いずれもベストセラーになっているそうだ。
Vampireテーマ自体は、最近でも『ブレイド』や『アンダ
ーワールド』などが続いてきたものだが、これらの作品はい
ずれも基本的なVampireのルールには則っていた。それが、
今回はいろいろヴァラエティに富んだ展開が見られそうで、
古典的なテーマにも進化が見られるのは嬉しいところだ。
* *
最後は、続報を短く3本纏めておこう。
待望久しい“John Carter of Mars”がようやく動き出し
そうだ。この計画に関しては、今年2月1日付の第128回で
ディズニーが契約したことを報告したが、その後ディズニー
とピクサーの担当者が原作者エドガー・ライス・バローズの
遺族と話し合いを続け、ついにCGIアニメーションでの製
作が決まったとのことだ。そして製作はまず3部作で進めら
れ、その第1作は2012年に公開する。また3部作が評価され
れば、その後は全11冊を映画化する可能性もあるとされてい
る。遺族側は実写での映像化を望んでいたようだが、『LO
TR』も最初はアニメーションで、後に実写化された訳だか
ら、取り敢えずは映像化が進んだことを歓迎したい。
お次は“Barbarella”で、ロベルト・ロドリゲスが進めて
いる撮影準備に関連して、夏に公開されたロドリゲス監督の
『プラネット・テラーinグラインドハウス』で強烈なヒロイ
ンを演じて見せたローズ・マッゴーワンが、VFXのテスト
フッテージ撮影に協力していることが報じられている。元々
マッゴーワンはロドリゲスのガールフレンドということで、
これが即主演に繋がることではないかも知れないが、前作で
あれだけの頑張りを見せた女優には期待したいところだ。ま
たこれだけ準備が進んでいるということは、製作開始も間近
なようだ。
大ラスは、2005年5月15日付第87回で紹介した“Land of
the Lost”の映画化が、来年3月撮影スタートで実現される
ことになった。この作品は、以前紹介したように『怪獣島』
などのクロフト兄弟が1985−89年のシーズンに発表した子供
向けのファンタシー冒険シリーズに基づくものだが、主演に
はウィル・フェレルが起用されて、製作費1億ドルの大型作
品として製作されるとのことだ。また監督は、『レモニー・
スニケット』を手掛けたブラッド・シルバーリングが担当。
どんな作品になるか楽しみだ。
10月15日(月)
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