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On the Production
by 井口健二
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■第142回
撮影のために長くイギリスを離れることを好まないという理
由で降板した経緯があり、今回は再挑戦となる。でもまあ、
この種の作品が好みであることは間違いないようだ。
因に、ロバート・ダウニーJr.主演の“Iron Man”は、来
年5月2日にパラマウントから、エドワード・ノートン主演
の“The Incredible Hulk”は、6月13日にユニヴァーサル
からそれぞれ全米公開の予定になっている。
* *
テレビシリーズの“The Shield”で製作総指揮を務めるカ
ート・サッターが、自らの脚本と監督デビューで、“Awaken
the Dragonn”という作品をワーナー・インディペンデスで
進めると発表した。
この作品、実は“Enter the Dragon”(燃えよドラゴン)
のリメイクというのだが、映画のスタイルは暗黒街もの風、
さらにオリジナルでブルース・リーが演じた主人公は、アメ
リカ人のFBI捜査官となっているものだ。そしてこの捜査
官が、少林寺を装う地下の違法なファイトクラブに潜入し、
さらに少林寺の闘士たちに守られた麻薬組織のボスに迫って
行くという展開になるそうだ。
因にサッターは、「暗黒街ものの大ファンで、この物語の
リメイクを希望していた。少林寺拳法のファイトクラブとい
う設定は同じだが、『グリーン・ディスティニー』よりは、
『レイジング・ブル』に近いものにしたい」とのことだ。製
作は、1973年のオリジナルを手掛けたジョン・ウェルズとフ
レッド・ヘラーが担当している。
出演者はこれから探すということだが、どのような作品に
なるか、お手並み拝見というところだ。
* *
次は訂正で、第138回で紹介したロバート・E・ハワード
原作“Conan the Barbarian”の映画化について、ミレニア
ムが新たに契約したことを発表した。
前回の報告では、ニューラインが契約したように書いてし
まったが、実は前に書いたような状況もあって、同社は手が
出せなくなったようだ。そこで『300』を手掛けたハリウ
ッド・ギャングなども手を挙げたが、最終的に、シルヴェス
ター・スタローン主演による“John Rambo”なども手掛ける
ミレニアムが契約したものだ。
それにしても、契約金100万ドルで契約期間は1年。以後
毎年の更新に100万ドルずつを支払うというのは破格条件だ
が、原作は、ダークホースが手掛けるコミックス版が今も順
調で、Xbox360やPS3でのゲーム化も進められ、さらにオンラ
インゲームも好評とされていて、シリーズ映画化すればヒッ
トは間違いなしと考えられているようだ。
なおミレニアムでは、来年春の撮影開始を目指して準備を
進めるとしており、シュワルツェネッガーの再登場は望み薄
だが、『300』のヒットでも注目されるマッチョマン映画
の実現は近そうだ。
* *
最後に、8月末から9月初めに掛けて横浜で行われたアジ
アで初開催の世界SF大会(Worldcon: Nippon 2007)に、
「『さよならジュピター』リメイク推進委員会」というパネ
ルを出展させていただいた。実際はこの作品にリメイクの計
画があるものではなく、他意はないものだったが、小松左京
さんや、『日本沈没』の樋口監督にも出席いただき、また観
客の皆様の暖かい協力で、それなりにまとまったパネルを実
現できたと思っている。出席の方々及び観に来てくださった
皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。
09月01日(土)
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