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On the Production
by 井口健二
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■ジャンゴ(特)、オーシャンズ13、厨房で逢いましょう、クレージーストーン、傷だらけの男たち、Perfect Stranger、不死鳥の騎士団
今までは、特にダンブルドア校長の庇護のもと、どちらかと
いうと大人の思惑で動かされていたハリーたちが、いよいよ
自らの決意で行動を始める。原作では魔法省の動きなどがい
ろいろあって不明確だった物語のテーマが、映画化ではより
明確になっている感じもした。
その点では、特に若年の観客には感情移入もしやすい描かれ
方になっているし、その点は大人の読者にも納得して観ても
らえると思えるものだ。
なお、登場人物は前作を踏襲しているが、本作から新登場の
ルナ・ラヴグッドには、全くの素人のイバナ・リンチが選ば
れている。
1991年生まれのリンチは、実は原作の大ファンで、特にこの
キャラクターに親近感を持って自らオーディションテープを
作って製作者に送り付けたりしていたが、当然それは無視さ
れていたようだ。
しかしこの役の公募が始まったとき、彼女は両親を説得して
父親と共に空路ダブリンからロンドンに向かって15,000人の
応募者の列に並んだ。その最終選考には26人が選ばれたが、
キャスティングディレクターはすでにその時に彼女を第1候
補と考えていたそうだ。
前作から登場のチョウ・チャンを演じるケイティ・リューン
グも公募選出だが、今回のリンチのような行動をしたもので
はなく、実際、彼女は父親の勧めで応募したされている。こ
れに対してリンチの行動は特筆に値するもので、つまりリン
チは、初めて読者の代表としてこの映画に出演したというこ
とになるものだ。
残念ながら映画のルナは、原作ほど明確には描かれていない
が、プレス用に配られた資料には、ラドクリフ、ワトスン、
グリント、ゲーリー・オールドマンと並んで1枚写真が添え
られており、映画会社も注目しているようだ。
今回は他に、ベラトリックス・レストレンジ役で、ヘレナ・
ボナム=カーターも新登場している。
騎士団の隠れ家の出現も良い感じに描写されていたし、ロン
ドンを疾駆するシーンも美しく描かれていた。
06月20日(水)
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