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On the Production
by 井口健二
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■スパイダーマン3(特)、きみにしか聞…、こわれゆく世…、心配しないで、逃げろ!いつか戻れ、待つ女、ストーン…、CALL ME ELISABETH
自転車を入れる納屋のそばで病院を逃げ出してきた青年を発
見する。とっさに父親の眼から彼を隠したベティは、そのま
ま彼を納屋に匿ってしまうのだが…
父親から患者の話を聞いて、いつか自分も気が変になってし
まうのではないかと不安を感じてしまうような繊細な少女。
そんな少女の試練の先に待っていたものは…
アンヌ・ヴィアゼムスキーという人の同名の原作があるよう
だが、物語は思春期の少女の揺れ動く心を巧みに描き出して
いる。ちょっと特殊な環境が背景にありはするが、未来への
漠然とした不安など少女の心理は普遍的なものだ。
匿った青年に食事を運ぶままごとのような雰囲気や、かいが
いしく青年の世話をする様子など、描かれる少女の姿はいと
おしくも感じられる。その撮り方や演出には、監督の優しさ
が伝わってくるような作品だった。
ベティ役のアルバ・ガイアは、昨年3月に紹介したフランソ
ワ・オゾン監督の『ぼくを葬る』に出ていたようだが、本格
的な映画出演は初めてとのことだ。しかし、堂々とした主演
ぶりで、将来が楽しみな女優になりそうだ。
なお、試写会では英語字幕のみのDVDだったが、元々が子
供の台詞なので英語字幕でもあまり支障はなかった。でも、
後日、日本語字幕のコピーは貰えるようなので、確認して誤
りがあったら訂正することにする。
それから、映画に登場する幽霊屋敷のステンドグラスが見事
で、これはもう一度、画質の良いフィルムの上映で見てみた
いと思ったものだ。

なお、今回紹介した『心配しないで』、『逃げろ!いつか戻
れ』、『待つ女』、『ストーン・カウンシル』、『CALL
 ME ELISABETH』は、3月15日開催のフランス
映画祭で上映される作品。また、この内、『心配しないで』
『逃げろ!いつか戻れ』と、前回紹介の『暗黒街の男たち』
の3本は、日本公開未定ということだ。

03月10日(土)
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