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On the Production
by 井口健二
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■守護神、エクステ、サンタクローズ3、ラッキーナンバー7、ハッピーフィート、イヌゴエ2、スキトモ、刺青
えた人としてなすべきことが上手く描かれていた。
一方、妹の健気さも丁寧に描かれ、良い感じがしたものだ。
さらにそれを取り巻く人々の描き方も、良く目が行き届いて
いる感じがした。因に脚本は、2004年NHK朝ドラ『天花』
などを手掛けた金杉弘子が担当している。
出演は、エース役の斎藤工と、幼馴染み役の相葉弘樹、妹役
の小松愛梨、さらにその同級生役の寉岡瑞希、女子大生役の
西秋愛菜。この5人が、何と言うか、共感できる演技をして
くれるのも、思いの他に良い感じだったものだ。
それは別に自然な演技と言うのではないし、正直臭いところ
もないではないのだが、何か見ていて判る感じがする。しか
も演じている5人が、本当にそこらにいそうな感じで、それ
も見ていて感じが良かったのかも知れない。
特に小松愛梨は、来年夏公開の『夕凪の街、桜の国』にも出
ているということなので、それにも期待が高まるところだ。

『刺青』
谷崎潤一郎原作の4度目の映画化。今年の1月に3度目の映
画化を紹介したばかりだが、今回は1990年代にピンク映画の
四天王の一人と呼ばれた瀬々敬久監督が映画化した。
物語は、原作からは刺青によって女性の生き方が変って行く
というテーマだけを取り出して、そこから先は自由に構築さ
れている。そしてこの映画の主人公は、出会い系サイトでサ
クラをやっている女と、自己啓発セミナーの勧誘員の男。
その男が女を誘い出し、セミナーの主催者に引き合わせる。
その主催者は女を勧誘する代わりにラヴホテルに連れ込み、
翌日主人公に女をある場所につれて行くよう指示する。
そこは天才肌の彫師の家で、彫師は女を麻酔で眠らせ背中に
女郎蜘蛛の下絵を描く。その行為に主人公は怒るが、目覚め
た女はその刺青を入れることを希望する。そして刺青を彫ら
れるうちに、彼女自身が変って行く。
一方、男はセミナーが警察の摘発を受けるなどして社会の下
流へと流されて行くが、やがて女と再会した男は、ある目的
に向かって歩み出そうとする。
実は、1月に紹介した作品の物語は、かなり捻った猟奇連続
殺人が背景にある話で、それには興味を引かれたが、如何せ
ん撮り方が下手で作品としては認められないものだった。
それに比べると今回は、主演の川島令美は脱ぐところはチャ
ンと脱ぐし、撮り方も丁寧でヴィデオ作品ではあるが画質も
まずまずだった。
でも今回は、物語が普通すぎるというか、もちろんこんな話
が普通の話であるはずはないが、それでも1月の作品に比べ
るとかなり普通に近い話で、その辺がちょっと物足りない感
じがしたものだ。
出来たら、1月の作品の脚本をもう一度練り直して、瀬々監
督の手で取り直してもらえると、一番満足できる感じがする
のだが、監督は自分の領分ではないと考えるだろうか?

11月30日(木)
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