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On the Production
by 井口健二
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■百年恋歌、合唱ができるまで、レディ・イン・ザ・ウォーター、世界最速のインディアン、13の月、椿山課長の七日間、アントブリー
しては、ジュリア・ロバーツ、ニコラス・ケイジ、メリル・
ストリープ、ポール・ジアマッティらが声を宛てたオリジナ
ルも一度聞いてみたかったというところだ。
なお、日本語版の吹き替えはプロの声優が担当しており、よ
くあるタレント起用のような聞き辛いところはなかった。

『アンノウン』“Unknown”
脱出不能の建物に閉じ込められた5人の男。彼らは全員が記
憶を失っている。しかし、彼らの内、2人は人質で3人は誘
拐犯らしい。ところが、記憶喪失のために自分が被害者なの
か犯人なのかも判らない。こんなシチュエーションで繰り広
げられる心理ドラマ。
映画を観るまでは、この設定自体が如何にして成立するか疑
問だった。しかし観ると実に納得できる展開で、その辺から
嬉しくなる作品だった。しかも、それぞれの記憶は徐々に蘇
り始めるのだが、それがまたお互い嘘を付いているのか真実
を喋っているのか…
つまり彼らは、お互いに誰を信用して良いかも判らず、疑心
暗鬼のままそれでも協力して状況を打開しようとするのだが
…その上、蘇り始めた記憶は細部が曖昧で、それが一層混乱
を招いて行く。なお映画では、蘇った記憶の描写もあるが、
それも実に上手かった。
設定を聞いたときには『SAW』の亜流かとも思ったが、ち
ゃんと理詰めで進んで行く物語には感心させられ通しだった
もちろん『SAW』とは全く違う展開だから、一概に比較で
きるものではないが、一面では『SAW』よりも興奮させら
れた感じだ。
という素晴らしい脚本を手掛けたのは、マシュー・ウィニー
初めて聞く名前だが、インターネットのデータベースによる
と、この前には8分の短編を脚本監督した記録があり、その
短編は10人の投票者ではあるが10点満点の平均9点という高
い評価を得ていた。
因にその短編は、24時間で映画を作るコンテストに応募され
た作品ということで、撮影開始から編集、音入れまで23.2時
間で完成されたということだが、その評価の高さと今回の作
品の出来を考えると、この名前はちゃんと記憶して置いた方
が良さそうだ。
監督は、トヨタやベンツのCM、それにミュージックヴィデ
オなどで国際的な賞をいくつも獲っているというサイモン・
ブランド。ただし、インターネットのデータベースでは、フ
ォード・ノースという共同監督の名前が挙がっており、その
経緯は不明。
出演は、ジム・カヴィーゼル、バリー・ペッパー、グレッグ
・キニア、ジョー・パントリアーノ、ジェレミー・シスト。
他に、『アイ,ロボット』のブリジット・モイナハンらが共
演している。
なお本作はアメリカ映画だが、本国は公開待機中で、日本で
の公開が先行するようだ。

09月29日(金)
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