ID:47635
On the Production
by 井口健二
[460195hit]
■第103回
から芸術賞を授与された他、北部のオヴィエドという町には
等身大の彫像も建てられているそうだ。
そして現在公開中の“Match Point”は、8週連続で同国
興行トップ10にランクインしており、最終的には全米興行で
11位にランクされたウィル・スミス主演の『最後の恋のはじ
め方』に匹敵するヒットになりそうだと言われている。
そのスペインで計画されている作品は、脚本も執筆されて
おらず、題名も未定、内容も未発表というものだが、出演者
には国際的な俳優と現地の俳優も起用され、言語は英語で撮
影されるということだ。また、製作費はスペインのメディア
プロというプロダクションとアレンのプロダクションが折半
で負担することになっている。
なおアレンは、イギリスでの第2作となるスカーレット・
ヨハンスンとヒュー・ジャックマン共演による“Scoop”の
撮影は完了しているということだが、今年中にもう1作品を
イギリスで製作した後の2007年に、今回報告されたスペイン
での製作を計画しているようだ。
* *
2003年11月15日付の第51回などで紹介してきたモーリス・
センダク原作による“Where the Wild Things Are”の製作
がユニヴァーサルで断念され、その後をワーナーが引き継ぐ
ことが発表された。
この計画は、元々はユニヴァーサルでオールCGIで進め
られていたものだが、トム・ハンクスが主宰するプレイトー
ンが製作母体となって前回の報告では『アダプテーション』
などのスパイク・ジョーンズの監督起用が発表され、同時に
実写とCGIの合成による製作への変更も発表された。しか
しこの変更がユニヴァーサルでは承認されなかったようだ。
結局のところ、ジョーンズと作家のデイヴ・エッガースが
執筆した脚本をユニヴァーサルが拒否したということだが、
原作者で製作にも加わっているセンダクは、「この脚本が気
に入っている。もしスパイクとデイヴがこの映画に関わらな
くなったら、自分としては直ちに他の人間による映画化を見
たいとは思わない」と発言するなど、センダクとユニヴァー
サルの関係も悪化していたようだ。
そして、昨年末の段階でユニヴァーサルから計画の断念が
発表され、年が変わった1月8日に『ポーラー・エクスプレ
ス』などでハンクス=プレイトーンとの関係も深いワーナー
がその後を引き継ぐことが発表されたものだ。
今後のスケジュールは流動的だが、ワーナーではできれば
今年の後半には製作準備を進めて、再来年の夏のテントポー
ル作品としたい意向のようだ。また製作費の調達には、昨年
の『バットマン・ビギンズ』と今年は“Superman Returns”
にも協力しているをレジェンダリー・ピクチャーズの参加も
発表されている。
因に、プレイトーン=ワーナーで今年8月4日に全米公開
予定のCGIアニメーション“The Ant Bully”も、元々は
ユニヴァーサルで企画されていたもので、2作続けて同じ状
況になってしまったようだ。
01月15日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る