ID:47635
On the Production
by 井口健二
[460145hit]
■第101回
の一団からその墓に向かうことへの妨害を受けるようになる
という展開で、吸血鬼が今も存在することを実証する物語と
いうことだ。そしてこの映画化は、コロムビア傘下のレッド
ワゴンで行われるが、前作でも『ピーター・パン』の原作者
の実像を描きつつも、後半はかなりファンタスティックな展
開を見せてくれた脚本家が、どのような脚色をしてくれるか
楽しみだ。
* *
お次はコミックスの映画化で、“The Psycho”という作品
の映画化がユニヴァーサルで進められ、その脚色を、今年1
月に作品を紹介した『セルラー』のクリス・モーガンが担当
することが発表された。
この作品は、究極のドラッグの出現によって、誰もがスー
パーパワーを持てることになった世界を背景に、CIAのエ
ージェントの主人公が、自らが“サイコ”と呼ばれる究極の
状態になる危険を冒して、自分のガールフレンドの救出と政
治的な陰謀の暴露を目的にした行動を起こすというもの。か
なり壮絶な物語になりそうな感じだが、原作はダン・ベレト
ンとジェイムス・ハドノールという作家が創造したものだ。
そしてこの映画化を、ユニヴァーサル傘下のサークル・オ
ブ・コンフュージョンというプロダクションで行うことにな
り、その脚色をモーガンが担当することになっている。なお
モーガンは、6月15日付の第89回でも紹介したように“Fast
and Furious: Tokyo Drift”の脚本も手掛けているもので、
それに続けて大作が任されるということは、彼の才能が注目
されると共に、前作の“Tokyo Drift”にも期待が持てると
いうことになりそうだ。
因に、サークル・オブ・コンフュージョンではこの他に、
“Jinx”“Outcast”という作品と、3月1日付第82回で紹
介した“Magic Kingdom for Sale”、さらに題未定のSF作
品もユニヴァーサルで進めているそうだ。また、“Fast and
Furious: Tokyo Drift”の全米公開は2006年6月16日に予
定されている。
* *
最後はゲームからの映画化、と言っても流行りのヴィデオ
ゲームではなく、RPGのボードゲームからということで、
“The Mutant Chronicles”という計画が『ウォール街』な
どのエドワード・プレスマンの製作で進められている。
この物語は、23世紀を舞台にしたもので、地上は4つの巨
大企業によって支配され、資源は彼らによって食い尽くされ
ようとしていた。ところがそこに地下世界からミュータント
部隊が現れ、報復のために人類に襲いかかる…という展開に
なるようだ。そして、このミュータント部隊を迎え撃つ人類
軍のリーダー役に、『パニッシャー』などのトーマス・ジェ
ーンが主演が発表された。また、脚本はロス・ジェイムスン
という脚本家が執筆し、監督にはイギリスのサイモン・ハン
ターが起用されるということだ。
なおプレスマンは、10年以上に亙ってこの企画を温めて来
たそうで、それがようやく動き出したということだ。ただし
プレスマンには1994年にヴィデオゲームを映画化した“The
Street Fighter”などという作品もあって、多少不安は残る
が、良い作品を期待したい。
ということで、ニュースページは年内は最後となる。皆さ
ん良いお年をお迎えください。
12月15日(木)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る