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On the Production
by 井口健二
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■第100回
ソン・ガンホが演じることになっている。ただしこちらはま
だ3ページの概要ができたばかりで、その概要も極秘とされ
ているものだが、情報では韓国のカソリック教徒のグループ
が密かに進める陰謀を描くものになるようだ。元々ヴァンパ
イアはヨーロッパ=キリスト教文化が生み出したものだが、
韓国はキリスト教信者の多い国でもあり、その国でのこの題
材はちょっと面白そうだ。
 なお、紹介した3つの情報は、韓国・中国映画のファンの
人には先刻ご承知のことと思うが、米誌にもかなり大きな記
事で報道されたので、ここに報告しておくものだ。
        *         *
 以下は、ニュースを短く紹介しておこう。
 まずはパロディ映画シリーズの『最*絶叫計画』で、デイ
ヴィッド・ズッカー監督が引き継いで2作目となる“Scary
Movie 4”の計画が発表され、シリーズ常連のアナ・フェイ
リス、レジーナ・ホールに加えて、第1作に登場したカーメ
ン・エレクトラと、第3作に登場のサイモン・レックス、そ
れにズッカー映画には欠かせないレスリー・ニールセンの出
演が発表されている。
 なおエレクトラは、今年5月15日付の第87回で紹介した人
気テレビシリーズ“Baywatch”でもレギュラーを務めている
中堅の女優だが、こういう人が再登場してくれるというのは
嬉しいものだ。また今回は、M・ナイト・シャマラン監督の
『ヴィレッジ』を俎上に載せる計画ということだが、その他
にも最近ヒットしたスーパーヒーローやホラー映画のパロデ
ィが仕込まれることになるようだ。さて、どんなお話が展開
されることか。製作はワインスタインCo.傘下のディメンシ
ョンで行われる。
        *         *
 お次は続報で、2004年11月15日付第75回で紹介したフィリ
ップ・K・ディック原作の“The Golden Man”を映画化する
“Next”に、主演のニコラス・ケイジの相手役としてジュリ
アン・ムーアの共演が発表されている。
 この作品は、以前にも紹介したようにディックが1954年に
発表した11600ワードの中編を映画化するもので、核戦争後
を舞台に、放射能の影響で誕生したミュータントの男が、超
能力によって普通の人々を支配するようになるが…というお
話。ディック本人の言葉によると、ミュータントという存在
は必ずしも恐ろしいものではないが、同時に人類とは相容れ
ない存在であることを描きたかったというものだそうだ。
 そしてこの原作から、1990年の『トータル・リコール』を
手掛けたゲイリー・ゴールドマンが脚色、監督はリー・タマ
ホリが担当する。
        *         *
 最後に、アメリカでは12月2日に始まったシャーリズ・セ
ロン主演のアクション映画“Aeon Flux”の公開で、事前の
試写会が全てキャンセルされるという事態になった。
 これはパラマウント側が一方的に行ったものだが、その理
由は明らかにされていないものの、情報によると作品が非常
にマニアックな仕上りとなっており、プレスに見せるより、
コアなファンに直接アピールした方が良いという考えになっ
たようだ。それにしても、全米2500館で公開される大型作品
には異例の処置だが、それほどまでにマニアックな作品とい
うのはかなり楽しみだ。
 因にこの作品は、MTVで1996年に放送されたアニメシリ
ーズを映画化したもので、確かにコアなファンは多そうだ。

12月01日(木)
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