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On the Production
by 井口健二
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■第93回
and Hutch 2”の計画も語ったということで、何処までが本
気かは判らないが、“Noon”“Knights”に続くチェンとの
第3作には期待したいところだ。
 お次は、この春公開された“Sahara”の続編で、監督のブ
レック・アイスナーが期待を表明している。
 この映画化では、クライヴ・カッスラーの原作は18冊が発
表されていて、そのうち1作は過去に映画化されているが、
取り敢えずは続編の材料には事欠かない。また、前作の興行
成績はまずまずの数字を残しているので続編は可能性大なの
だが、実は主演のスター(複数)は3作の出演契約を結んで
いるのに、監督にはその契約が無いということだ。そこでア
イスナーとしては、何としても続編の監督をやりたいとのア
ピールのようだが、さて製作も担当している主演のマシュー
・マコノヒーの判断は…?
 それにしても、主演のスター(複数)が3作の契約という
ことは、続編にもペネロペ・クルスが出てくるということな
のだろうが、原作ではダーク・ピットガールズと呼ばれて、
毎回ヒロインは変わるという話も聞いており、さて映画化は
どうするのだろうか。
 3本目はヨーロッパから、1967年のルイス・ブニュエル監
督作品“Belle de jour”(昼顔)の続編が、ポルトガルの
マノエル・デ・オリヴェイラ監督によって計画されている。
 オリジナルは、カトリーヌ・ドヌーヴが主演し、上流社会
に暮らす女性の姿を赤裸々に描いたもので、ブニュエル監督
の幻想的な表現も話題となった作品だ。そして、今回続編を
計画しているオリヴェイラ監督は、当年97歳の恐らくは世界
最高齢の映画監督ということで、まずはその製作意欲に敬意
を表したいところだ。
 因に、監督の最新作は“El espelho magico”というもの
で、来月のヴェネチア映画祭のコンペティション部門でワー
ルドプレミアされるというから、間違いなく現役の監督とい
うことだ。
 撮影は来年フランスで行われ、主演にはフランス女優のブ
レ・オギエルが起用されることになっている。なお監督は、
当初はドヌーヴに出演を求めたが、断られたのだそうだ。
        *         *
 最後に、パラマウント傘下のニケロデオンから、タイムト
ラヴェル物のファンタシーの映画化権を獲得したことが発表
されている。
 この作品は、デイル・ペック原作の“Drift House”とい
う児童向けの小説を映画化するもので、物語は、主人公の少
女と2人の弟がカナダの叔父さんの家で未来を描いた壁画を
発見し、それに触れた弟の1人がその未来に行ってしまうと
いうもの。当然、主人公ともう1人の弟がそれを追いかける
のだが…原作は9月に出版予定で、これが3部作の第1巻に
なるということだ。
 3部作ばやりの昨今だが、計画ばかりでなかなか実現しな
い映画化も多くなってきており、この計画も期待半分で待つ
ことにしたい。

08月15日(月)
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