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On the Production
by 井口健二
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■私の頭の中の消しゴム、シン・シティ、愛を綴る詩、そしてひと粒のひかり、エコーズ、チャーリーとチョコレート工場
同行するのは大金持ちの娘やテレビゲーム狂いなど変な奴ば
かり。そしてその見学コースにはいろいろな罠が仕掛けられ
ていた。
原作は、イギリスでは『ハリー・ポッター』『指輪物語』に
次いで第3位の子供の支持を受けているということだが、そ
の子供心をくすぐる謎に包まれた工場内での、大仕掛け満載
の、ちょっと意地悪な冒険物語が見事に映画化されている。
物語自体はほぼ原作通りで、実は原作者が脚色した1971年の
映画化でも、その辺はちゃんとしていたとは思うのだが、今
回の作品と比較すると、そのセットや装置の大掛かりなこと
と、VFXを駆使した見事な映像化に大きな違いがあると言
えそうだ。
中でも、すべて1人の俳優で演じられているウンパルンパの
無気味さや、本物のリスを使った殻剥き場のシーンなどは、
到底1971年の技術では作れなかったものだろう。
また、1971年作はアンソニー・ニューリーの楽曲によるミュ
ージカル仕立てで、その中では『マダガスカル』でも歌われ
た‘Candy Man’の歌なども登場していたものだが、本作で
も歌はふんだんに登場する。ただし今回の歌は、原作に書か
れたダールの詩にダニー・エルフマンが曲を付けたもので、
かなり毒の詰まった歌が登場するという仕掛けだ。
この他、ウンパルンパの踊りが往年のMGMミュージカルの
パロディになっていたり、またあっと驚くMGM作品のパロ
ディも登場する。これはまるでMGMは昨年ソニーに買収さ
れたが、往年の名作はワーナーに権利があることを主張して
いるかのようだった。
なお、デップとハイモア以外では、チャーリーの母親役を監
督夫人でもあるヘレナ・ボナム=カーターが演じ、またクリ
ストファー・リーが重要な役で出演している。
07月30日(土)
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