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On the Production
by 井口健二
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■第82回
W・S・アンダースン監督で、“Man With the Football”
という計画が発表されている。この計画は、実は1994年に立
上げられたもので、当時はシルヴェスター・スタローンの主
演ということでキネマ旬報にも紹介した記憶があるが、題名
の中のFootballというのは、常にアメリカ大統領の傍に置か
れている核戦争の開始を指示する命令装置の入ったブリーフ
ケースのこと。そして物語は、このブリーフケースがテロリ
ストの手に渡ったことから始まるサスペンスを描いたものと
いうことだ。脚本は、2002年版『ローラーボール』や『ゴー
ストシップ』のジョン・ポーグが執筆している。製作はニー
ル・モリッツ、コロムビアが配給する。
 もう一つは続報で、昨年10月1日付の第72回で紹介したテ
レビ版『スーパーマン』の主演俳優ジョージ・リーヴスの死
の謎を探る“Truth,Justice and the American Way”にベン
・アフレックとダイアン・レインの出演が発表されている。
この作品には、事件を捜査する刑事役でエイドリアン・ブロ
ディの出演がすでに発表されていたが、今回発表されたアフ
レックはリーヴス役、そしてレインは、リーヴスとの不倫関
係が伝えられたハリウッドの映画会社の重役の妻トニ・マニ
ックスの役ということだ。リーヴスの死に関しては、一般的
には自殺と伝えられているが、いろいろ不審な点もあるよう
で、これに不倫話まで出てくると、かなり生臭いものになり
そうだ。製作配給はフォーカス・フィーチャーズ。
        *         *
 最後にファンには期待の情報で、劇場版“Star Trek 11”
の計画が、ごく初期の段階ではあるが開始されていることが
公表された。
 “Star Trek”に関しては、現在放送中の“Enterprise”
の製作打ち切りが発表され、アメリカでは5月13日の放送を
以て、1987年9月26日“Star Trek: The Next Generation”
の開始から足掛け19年間連続したシリーズが途切れることに
なっているが、実はこの発表に対して、2月13日にはパラマ
ウントスタジオ前でトレッキーによる抗議行動が行われた。
 そして今回の情報は、これに関連して報じられたもので、
それによると、テレビ及び映画版シリーズ製作者のリック・
バーマンは映画版の第11作の準備を開始し、エリック・イェ
ンドルセンという脚本家がこれに契約したということだ。
 因にイェンドルセンは、2002年に『ER』のエリク・ラ=
サルが出演した“Crazy As Hell”という病院を舞台にした
ミステリー作品で脚本を担当している他、ナショナル・ジェ
オグラフィック製作で、ロバート・レッドフォードが主演す
る予定の“On the Wing”という作品の脚色も手掛けている
そうだ。
 現状で、この計画がどの世代を描いたものになるかなどの
詳細は全く不明だが、以前の報道では、ウィリアム・シャト
ナーが再びカーク船長を演じたいと言っているなどの情報も
伝えられており、出来るだけ多くのファンを満足させる作品
を期待したいものだ。

03月01日(火)
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