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On the Production
by 井口健二
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■第71回
のコーチ役を演じることが先に発表されているが、やはり子
供主体の映画であることに変りはなく、前作でも子供たちの
演技を見事に引き出したリンクレイター監督の手腕が期待さ
れる。後はテイタム・オニールの役に注目が集まりそうだ。
お次は、以前に紹介したかどうか思い出せないが、往年の
テレビシリーズ“Hawaii Five-O”の映画化計画で、脚本に
“Ocean's Twelve”を手掛けたジョージ・ノルフィの起用が
発表された。ハワイ警察の刑事を主人公に、リゾート地で起
こるさまざまな事件を解決したオリジナルシリーズは、アメ
リカCBSで1968年から80年まで12年間も続いた人気番組。
その映画化の計画で、配役などは未定だが、製作のワーナー
では、来年春の撮影、2006年夏の公開を目指している。因に
ノルフィは、“Ocean's Twelve”の脚本では“Honor Among
Thieves”という全く関係なかった脚本から見事に“Ocean's
Eleven”の続編にマッチした脚本を作り上げたということ
で、今回は往年のテレビシリーズのコンセプトにマッチした
脚本づくりが期待されているようだ。
“Living Dead”シリーズの第4作“Land of the Dead”
の撮影開始が近づいているジョージ・A・ロメロがトロント
で開かれたホラー映画ファンの集いに登場し、新作について
語っている。それによると、新作の撮影ではCGIの使用も
検討されているが、100人以上のゾンビ役のエキストラが登
場するシーンもあるということだ。そして今回のゾンビは、
“Day of the Dead”の流れを引き継いで、少しづつ学習す
るようになってはいるが、走ることは全くしないそうだ。一
方、その前に進めていた“Diamond Dead”についても、絶
対にやりたい作品ということで、どこかがゴーサインを出し
てくれればすぐにでもということだ。確か以前の情報では、
スコット・フリーの製作でゴーサインが出たというものだっ
たはずだが、どうやら誤りだったようだ。
* *
最後に、ぎりぎりで飛び込んできたビッグニュースで、一
時はワーナーが有利と見られていたMGMの買収について、
ソニーの交渉が合意したことが発表された。
この情報に関しては、今年5月1日付の第62回でも報告し
ているが、最終的にソニーは、50億ドルを若干下回る金額で
1987年以降のMGM/UA作品の権利を獲得することになっ
た模様だ。これによりソニーは、以前から所有しているコロ
ムビア/トライスターの権利と合せて、8000本を超える映画
の権利を所有、これはハリウッドでは最大の規模になるとい
うことだ。
この権利の活用については、名作のリメイクや続編、シリ
ーズ化なども考えられる訳だが、MGM/UAのシリーズと
いっても、いまさら『ロッキー』の復活はないだろうし、確
かに“The Pink Panther”は来年復活するが、007はピア
ーズ・ブロスナンの降板決定で多少勢いが陰っていて、思い
切ってハル・べリー=ジンクスの再登板でもないと持ちそう
もない。それに比べれば、コロムビアの『スパイダーマン』
やスクリーン・ジェムズの『バイオハザード』の方がよっぽ
ど勢いがあるというところだろう。
今回の買収はDVDの次期規格の覇権争いの面もあるが、
それにしてもソニーはかなり危ない賭けに出ている感じだ。
09月15日(水)
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