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On the Production
by 井口健二
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■第70回
スピンオフして製作された女性が主人公のヒロイックファン
タシーシリーズで、オリジナルより成功を納めたとも言われ
たもの。ファンタシー系の作品でも実績のある脚本家には、
多いに期待したいところだ。
        *         *
 後半は短いニュースをまとめておこう。
 まずはファインラインから、“Roofworld”という未来物
のスリラーの計画に、コマーシャル出身のチャーリー・スタ
ドラー監督の起用が発表されている。この作品は、1988年に
発表されたクリストファー・ファウラー原作の同名の小説を
映画化するもので、ロンドン市街の屋上に暮らす公民権を失
った人々の物語。何となく『メリー・ポピンズ』の煙突掃除
夫を思い出して、それだけでもファンタスティックな雰囲気
だが、ここでどのような物語が展開するのだろうか。なお監
督は、ゲイリー・オールドマン主演の“Dead Fish”という
アクションコメディに続く第2作ということだ。
 お次も空中のお話で、“Airborn”という飛行船を舞台に
したファンタシーアドヴェンチャーの計画がユニヴァーサル
で進められている。この作品は、ケネス・オペルというカナ
ダの作家が発表した小説を映画化するもので、飛行船の客室
係として働く15歳の少年が、もと気球乗りの老人から美しい
生物の話を聞かされ、老人の孫娘と共にその生物を探しに行
くというもの。何か美しい物語が誕生しそうだ。なお、製作
はスティーヴン・ソマーズのプロダクションで行われるが、
ソマーズは脚本にも監督にもタッチしない予定だそうだ。
        *         *
 最後にちょっと気になる情報で、“Sperman”の新監督に
就任したブライアン・シンガーが、スーパーマン(カル=エ
ル)の父親のジョー=エル役にパトリック・スチュアートを
希望しているという噂が広がっている。 
 スチュアートは、テレビ/映画の“Star Trek: The Next
Generation”シリーズでのピカード艦長役で有名だが、同時
に、シンガーが監督した『X−メン』及び『X−メン2』で
はDr.Xを演じていたもので、シンガーが彼を招きたい気持
ちはよく判る。しかしこれでは、フォックスが進めようとし
ている“X-Men 3”を完全にばらばらにしてしまうことにな
る訳で、果たしてそこまでのことが出来るかどうか。
 因にこの役は、McG監督のときにはジョニー・デップが
希望しているという情報もあったものだが、その線は完全に
消えたようだ。しかし物語的には、予定通りカル=エルのク
リプトン星脱出から地球到着が描かれるようで、地球での養
父ジョナサン・ケント役には、ジョン・サクソンがカメラ・
テストを受けたという情報もあるようだ。
 いずれにしても、2006年夏の公開に向けて“Sperman”の
製作準備は着々と進んでいるようだ。

09月01日(水)
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