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On the Production
by 井口健二
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■第67回
ガリスが手掛けているとなれば、かなり信用が置けそうだ。
と言ってもジョーガリスは、他の作品では“The Manchurian
Candidate”のリメイクや、ケヴィン・レイノルズが監督し
た“Tristan & Isolde”など、別段SFプロパーの脚本家で
はないのだが、少なくとも『ペイチェック』では、かなりの
SFマインドを感じたものだ。
なお映画化は、パラマウント傘下で、ジョーガリスとパー
トナーのマイクル・アグリアが主宰するペンステーションと
いうプロダクションで進められるが、同プロダクションは、
前回紹介したジョージ・A・ロメロ原作の“The Crazies”
のリメイクも担当している。
* *
久し振りに“Star Trek XI”の話題で、映画及びテレビシ
リーズ製作者のリック・バーマンとブラノン・ブラーガから
映画シリーズの新作を期待する発言が公表された。
それによると、現在は2つのアイデアが検討されているよ
うで、その一つはカーク船長を中心としたオリジナルシリー
ズのメムバーが関わるもの。そしてもう一つは現在放送中の
“Enterprise”の劇場版だそうだ。しかし製作者に言わせる
と、どちらももう一つアイデアが足りないということで、そ
の新たなヒントが求められているそうだ。
また、製作者の希望としては、ロミュラン帝国との戦いを
描きたいということで、その基本にはオリジナルシリーズの
第1シーズンに放送された“Balence of Terror”のエピソ
ードが考えられているようだ。因に、このエピソードは、ポ
ール・シュナイダーの脚本、ヴィンセント・マクエヴィーテ
ィの監督によるもので、初登場のロミュラン司令官には、後
にスポックの父親サレックを演じるマーク・レナードが扮し
ていた。
ということは、必然的にオリジナルシリーズの物語になり
そうだが、実は、惑星連邦とロミュランとの間で最初の和平
が結ばれるのは2160年、そして現在放送中の“Enterprise”
の時代設定はすでに2154年になっているのだそうで、どちら
の物語も可能なアイデアのようだ。
* *
最後は、夏の納涼という訳でもないだろうが、幽霊映画の
計画が続けて発表されている。
1本目はソニー/コロムビアの計画で“Ghost Story”。
如何にもという題名だが、この幽霊の登場する場所がホワイ
トハウスというのが味噌で、大統領府を巡るいろいろな伝説
を、新大統領の11歳の息子の目を通して描くものだ。因に、
ジョン・フェルスンと共に本作の脚本を執筆したラスティ・
ゴーマンによると、ウェブで"White House" ghostと入れて
検索すると15000件以上ヒットするそうだ。
もう1本はモーガン・クリークから、“The In-Between”
という計画が発表されている。お話は、高校生の少女が、死
んだ元ボーイフレンドの幽霊につきまとわれるというもの。
彼は死後の世界で一緒に暮らそうと言い寄るのだが…。ジョ
ン・グラスコーの脚本で、アメリカ配給はユニヴァーサルが
担当することになっている。
07月15日(木)
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