ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■ラブ・アクチュア、タイムライン、デッドロック、ショコラーデ、レジェンド・オブ・メキシコ、N.Y.式ハッピー・セラピー、牙吉、コール
し、身代金の受け渡しも被害者が直接行うという周到さで、
逃れる道はない。しかも彼らはすでに4件を同じ手口で成功
したと豪語する。                   
ところが今回は思わぬトラブルが発生する。娘が喘息だった
のだ。娘を死なせては元も子もない犯人は、その薬の受け渡
しのために母と娘の接触を認める。そして齟齬が次第に拡大
する。                        
30分ごとの連絡が絶えると娘を殺すと言うなど、被害者を精
神的に追い詰める犯行の手口は相当に説得力がある。また、
携帯電話やページャー(ポケットベル)、eメールなどを駆
使した展開もよく考えられていた。           
しかも、後半それがちょっと薄弱になり始めた辺りから、今
度は大掛かりなアクションを展開させて、否応なしのクライ
マックスに持ち込んで行く辺りの構成も見事だった。さすが
にヴェテラン、ルイス・マンドーキ監督の手腕というところ
だろう。                       
そしてもう一つ特筆すべきなのが、幼い娘を演じたダコタ・
ファニングの名演技だ。『アイ・アム・サム』や『TAKE
N』などでも定評のある子役だが、3つの場所が独立したド
ラマを展開する本作では、完全に主役として見事に演じてい
る。                         
他にシャーリズ・セロンやケヴィン・ベーコン、コートニー
・ラヴらが出演。クライマックスのクラッシュシーンも見も
のだ。                        

12月02日(火)
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