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On the Production
by 井口健二
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■第52回
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※このページは、キネマ旬報誌で連載中のワールドニュー※
※スを基に、いろいろな情報を追加して掲載しています。※
※キネ旬の記事も併せてお読みください。       ※
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 今回はコミックスの映画化の話題から紹介しよう。   
 最初は続報で、デイヴィッド・ゴイヤー脚本、クリストフ
ァー・ノーラン監督、クリスチャン・ベイルの主演により、
2005年の公開が予定されている新作“Batman 5”(仮題)の
計画で、バットマンことブルース・ウェインの邸宅と地下基
地バットケイヴを守る忠実な執事アルフレッド役に、オスカ
ー俳優のマイクル・ケインの出演が発表された。     
 この役は、過去4作ではバットマン役者は替っても、一貫
してマイクル・ゴーフというイギリス出身の俳優が演じてい
たものだが、今回はバットマンもかなり若返ることから、一
緒に交代ということになったようだ。          
 といってもケインも今年70歳だそうだが、ゴーフは97年の
『バットマン&ロビン』でもカクシャクとはしていたが、見
た目高齢の感じがしたもので、ゴーフに比べれば見た目も若
いケインの出演になったとものと思われる。            
 因にゴーフは、一時死亡説も流れたようだが、本人はまだ
現役の俳優で、2002年にシャーロット・ランプリングの主演
で、マイクル・カコヤニスが監督したチェーホフ原作“The
Cherry Orchard”(桜の園)などにも出演していたようだ。
 また、本作の撮影は2004年の春からの予定だが、ケインは
同時期に撮影される計画になっているサンドラ・ブロック主
演の2000年のヒット作“Miss Congeniality”(デンジャラ
ス・ビューティー)の続編への出演も希望しているというこ
とで、両作はどちらも同じワーナー作品なのでスケジュール
の調整が行われるようだ。               
 それにしても、アカデミー賞では過去2度の助演賞受賞と
1度の主演賞候補に輝くケインが、一体どのようなアルフレ
ッド役を演じるのか楽しみだ。             
        *         *        
 お次は、ジャッキー・チェン主演のリメイク“Around the
World in 80 Days”なども製作しているウォルデン・メデ
ィアから、“Biblionauts”という計画が発表されている。
 この作品のオリジナルは、MTVなどでの番組製作にも関
わっているアダム・モーティマという作家が、グラフィック
ノヴェルシリーズとして計画しているもので、原作の出版は
まだされていないものだ。               
 お話は、2人の子供が、ちょっと変り者の科学者が発明し
た、人間をフィクションの世界に転送する機械を使って、い
ろいろな小説の世界に潜り込み、冒険を繰り広げるというも
の。ところが彼らの冒険によって物語が書き替えられ、その
影響で世界の歴史まで変ってしまうというものだそうだ。 
 物語の世界に入り込むというアイデアは過去にもいろいろ
ありそうだが、それで現実世界までが変化してしまうという
のは新機軸。これが過去の名作の影響ということだと、どち
らかというとタイムマシンもののような作品になりそうだ。
 そして物語の全体はコメディで描かれるということで、こ
れは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が連想される。 
 なお、映画化の経緯は、モーティマが、ドリームワークス
で進められている“At the Mountains of Madness”などの
製作者のスーザン・モントフォードに概要を話し、彼女がウ
ォルデンに企画を売り込んだということで、映画化と同時に
原作の出版も同社の出版部門が行うことになりそうだ。  
 因に、一時、パラマウントによる全米配給が発表されてい
た“Around the World・・・”については、その後、契約が
キャンセルされていたが、最近ディズニーが北米地区の配給

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12月01日(月)
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