ID:47635
On the Production
by 井口健二
[460319hit]

■第50回
され、04年のクリスマスシーズンに公開できるように計画さ
れている。製作はニューヨークのネヴァーランドという会社
が担当し、配給権は同社の管轄でこれから交渉される。  
        *         *        
 お次は待望の情報で、スティーヴン・キングとピーター・
ストローブが共作し、84年に発表された異世界ファンタシー
小説“The Talisman”の映画化がようやく実現することにな
った。                        
 この映画化については、元々はスティーヴン・スピルバー
グが監督を希望し、長く期待されていたものだったが、結局
スピルバーグは監督を断念し、製作総指揮として参加するこ
とになっている。そして監督には、ドリームワークス製作の
“The House of Sand and Fog”でデビューを飾ったばかり
のヴァディム・パールマンが抜擢されることになった。  
 内容は、12歳の少年が病弱で余命いくばくの母親の命を救
うための謎のタリスマンを求めて、現実世界と並行世界の両
方を旅して冒険を繰り広げるというもの。僕も以前に翻訳を
読んでいるが、かなり前のことで記憶は定かでない。しかし
かなり長大で込み入った物語だったという印象はある。  
 そして今回の映画化では、この原作から『ザ・リング』を
手掛けたアーレン・クルーガーが脚色を担当し、製作準備は
すでにプレプロダクションの段階にあるようだ。また、製作
はドリームワークスとユニヴァーサルの共同で行われ、配給
はアメリカ国内をドリームワークス、海外をユニヴァーサル
が担当することになっている。             
        *         *        
 もう1本待望の情報で、アイザック・アジモフ原作の大河
SF“Foundation”の映画化が動き始めた。       
 この原作は、元々は1942年から49年に雑誌連載で発表され
た長編小説で、その後3部作として出版されたものだが、人
類が作り上げた壮大な宇宙帝国の滅亡とその再興を数100年
の単位で描いて、そのスケールでは当時黄金時代と言われた
アメリカSFの中でも群を抜く作品といえる。そしてこの映
画化についても、10年以上も前から計画が発表され、最初は
トライスター、次いでフォックスが計画を進めていた。  
 因に、アジモフの原作は、80年代以降にさらに書き継がれ
ているが、今回の映画化はその最初の3部作に基づいて行わ
れるもの。そしてその脚色を、来年公開される“I, Robot”
の脚色も手掛けたジェフ・ヴィンターが担当することが発表
された。なお、脚色は3部作の全体を1つの物語として行わ
れるが、映画は2本に分けて公開されるということだ。  
 ただし、ヴィンターは、その前にニューラインでデイヴィ
ッド・ゴイヤーが製作するDCコミックスの映画化“Y: The
Last Man”の脚色を担当することも発表されており、差し
当ってはニューライン作品が先行するということで、『銀河
帝国の興亡』が見られるのは少し先になりそうだ。    

11月01日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る