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On the Production
by 井口健二
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■第13回+スパイダー、ノット・ア・ガール、アトランティスのこころ、ザ・ワン、ナショナル7
デスティネーション』で話題となったジェームズ・ウォン監
督が組んだSFアクション。
物語は、パラレルワールドの自分自身を殺すとその力が自分
に乗り移り、自分1人だけになれば、その全員の力を集めて
全能になれるというアイデアを基にしたもので、 125あると
いうパラレルワールドで順番に自分を殺してきた男が、ゴア
が大統領に就任した宇宙で 123番目の自分を殺し、 124番目
の自分を求めてブッシュが大統領に就任した宇宙にやってく
るというもの。
ところが殺された自分の力というのが、殺した本人だけでな
く、残りの全員に均等に分けられていたことから、最後の2
人には全く同等の力が備わっているというのが味噌で、最後
は60数人分ずつの力を持った善と悪のジェット・リー同士が
闘うという筋書きだ。
まあアイデアは面白いし、ワイアーワークをやらせたら当代
一と言われるリーが演じるのだからそのアクションも決まっ
ている。惜しむらくは、最後にリー同士が闘っているところ
で、カメラが二人の周囲を回ってくれないところで、ここに
『マトリックス』ばりの演出があったら申し分なかったと思
えるのが残念ではある。
しかし脚本も手掛けているウォンの演出は、テレビ出身らし
く90分以内の上映時間にきっちりと落ちまであるお話を収め
ており、これもまたお見事と言いたいところだ。
<5月中封切り予定>
『ナショナル7』“Nationale Sept”
タイトルはフランスの国道7号線の意味で、その国道沿いに
ある身障者施設を舞台にした実話に基づく物語。
筋ジストロフィーの男性ルネの介護は、新人女性介護士ジュ
リの役目。しかし病状と共に気難しくなっているルネは、皆
が手を焼く問題の患者だった。そんな彼を、あるときは突き
放しながらも献身的に世話するジュリに、ルネは次第に心を
開いて行く。
そしてついに彼は自分の悩みをジュリに打ち明ける。それは
女とセックスをしたいということ。国道沿いにはトレーラー
ハウスを並べた娼婦たちが居り、年金を受けているルネには
娼婦を買う金はあるのだった。
この告白に施設側は、今までこの問題に見て見ぬ振りをして
きた非を認めるのだが、そこには大きな問題があった。もし
公務員であるジュリが彼を娼婦の元に連れて行くと、それは
売春斡旋の重罪になるというのだ。
同じようなテーマの作品では、98年にケネス・ブラナー、ヘ
レナ・ボナム=カーター共演の『ヴァージン・フライト』と
いうイギリス映画があった。確かこの作品も実話に基づいて
いたと思うが、フィクションを入れてドラマティックにして
いたイギリス作品に対し、今回の作品はドキュメンタリータ
ッチで、これもまた素晴らしい作品になっている。
エンディングは、多分こうなるだろうと予想はしていたが、
そこへの持って行き方が洒落ていて、上手く填められてしま
った。
この他、
4月27日封切りの『アザーズ』は第4回
5月11日封切りの『華の愛』は、原題の“遊園驚夢”として
東京国際映画祭の特集
5月中旬公開予定の『ノー・マンズ・ランド』は第2回
にそれぞれ紹介があります。
04月15日(月)
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