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On the Production
by 井口健二
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■第12回+光の旅人、コラテラル・ダメージ、フィスト・オブ・フューリー、E.T.、パコダテ人
るカンフーも、特撮やワイアーワークを極力廃して生身で闘
っているのは、それなりの意気込みというところだろう。
なお共演に、午馬や林威といった香港映画でお馴染みの顔ぶ
れが登場するのは、見ていて安心感があった。
<4月27日封切り>
『E.T.』“E.T. The Extra-Terrestrial”
<20周年アニバーサリー特別版>と題されたスペシャルエデ
ィション。
シリーズものや、妙な勢いで実力以上に大ヒットしてしまっ
た作品を除けば、真の意味でのハリウッド映画最大のヒット
作だと呼びたいこの名作が、最新のデジタル技術を駆使して
見事に甦った。スピルバーグ本人がこれが決定版だと言い切
る作品の登場だ。
オリジナルの上映時間は1時間55分だったが、復活したシー
ンなどもあって、今回は2時間になっている。
加えられた主なシーンは、ETがエリオットの家に来てから
直ぐの部分で、2人がお風呂で遊ぶというもの。今回はET
の表情がCGIによって多彩になっているが、このシーンで
のETの活き活きとした表情は、その効果が最も活かされた
シーンと言えるだろう。
これ以外にも、喜びの笑顔や悲しげな表情が随所にあって、
その効果は素晴らしい。
この他、スピルバーグが一番拘わったという拳銃の消去は、
「ウォーキートーキーをそんな風には持たないだろう」と、
突っ込みを入れたくなるような場面もあったが、逆にスピル
バーグの気持ちが伝わってくるシーンになっていた。
なお、当初計画されていた小学校の校長室のシーン(校長は
ハリスン・フォードの特別出演)は、結局復活しなかった。
『パコダテ人』
1999年に開催された第4回函館港イルミナリオン映画祭のシ
ナリオ部門で準グランプリを受賞した作品の映画化。
函館に住むごく普通の女子高生に、ある朝突然しっぽが生え
る。思いを寄せる男子もいる彼女はそれを隠そうとするが、
地元紙のカメラマンに偶然発見され、廃刊寸前で発行部数倍
増を目指す彼らに追い回されることに…。
追いつめられた彼女はTVの生番組でカミングアウト。パコ
ダテ人を自称して一躍地元のアイドルになるのだが…。しっ
ぽの形がキタキツネに似ていたために、エキノコックス感染
の噂が広まり、今度は一気に排斥される羽目に陥る。
シナリオ段階で準グランプリということは、それなりに他人
の目を通っている訳で、日本映画に良くあるような独り善が
りのようなこともなく、実際『ET』と対比してもいいよう
な、若年向けの可愛らしい作品になっている。
特に後半、政府が動き出して、少女の住む家を自衛隊(陸自
が撮影協力している)が包囲する辺りは、『ET』の後半を
髣髴とさせる。他にも類似点はいろいろあり、『ET』と同
様に脚本家は女性だが、感性が似ているのか、皮肉でなく本
当に良く勉強しているのだとも感じた。
アイドルを勝手に作り上げて、一気に落とし込むと言うよう
なマスコミ批判的な部分も程よく効いているし、風評被害と
いったニュアンスもある。解決の部分もそれなりにカタルシ
スめいたものもあるし、今井雅子というこの脚本家にはちょ
っと注目しておきたい。
04月01日(月)
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