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On the Production
by 井口健二
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■愛はステロイド、ROPE、男神、キャンドルスティック、ディア・ストレンジャー、ラスト・ブレス、バレリーナ
論付けられているが、果たしてそうなのかも判らない。
出来たらもう1回観たいとも思っているところだ。
公開は9月より、東京地区はTOHOシネマズ日比谷シャンテ他
にて全国ロードショウとなる。
なおこの紹介文は、配給会社東映の招待で試写を観て投稿す
るものです。

『ラスト・ブレス』“Last Breath”
2012年9月、北海の海底に敷設されたガス・パイプラインの
点検作業中に起きた究極の海難とも呼べる実際の事故の模様
を、ほぼ実時間の再現ドラマで描いた作品。
登場するのは通信ケーブルやパイプラインの整備点検など、
通常では辿り着けない海底で作業を行う飽和潜水士。その資
格を持つクリスは婚約者との別れを惜しみつつアバディーン
港から北海へと向かう。
その船内では気圧調整のチェンバーに入り徐々に加圧しなが
ら現場海上までの航海が続く。そして現場に到着するとチェ
ンバーごと北海に降ろされ、そこから設定された気圧=水圧
の海中に出て作業を行うものだ。
それは経験を積んだクリスたちには定例の仕事だったが…。
クリスらが作業を始めた頃、海上では大嵐が母船を襲いコン
ピュータの不調もあって船が流され始める。このため作業を
中断してチェンバーに戻る指示が出される。
ところがその途中でクリスの命綱が切れてしまう。この時ク
リスに残されたのは容量10分の補助タンクのみ。ここから絶
望的な救出活動の様子がほぼ実時間で、船上での支援活動の
動きと共に描かれて行く。
出演は、2021年『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』
に出ていたというフィン・コールと、2023年『バービー』で
ケン役のシム・リウ。そしてウディ・ハレルスン。
他に、Cliff Curtis、Mark Bonnar、MyAnna Buring、Bobby
Rainsburyらが脇を固めている。
2019年に発表されたドキュメンタリーに基づく脚本はミッチ
ェル・ラフォーチュン、アレックス・パーキンソン、デビッ
ド・ブルックスが担当。監督は2019年のドキュメンタリーも
手掛けたアレックス・パーキンソンが再度挑戦している。
飽和潜水士という職業は数年前に北海道で起きた観光船沈没
事故の際に話題になったが、本作ではその実際の作業や準備
などが克明に描かれている。その過酷さも目の当たりにする
ことができるものだ。
自分がかなづちで川でおぼれた経験もあるものだから、こう
いう作品を観ると本当に息が詰まる思いがする。しかも本作
ではそれが実時間での再現だから、その緊迫感は予想以上の
作品だった。
因に映画の最後では科学的な根拠が不明というような記載が
出ていたが、この経緯自体はSFファンならコールドスリー
プとして既知のもの。『2001年宇宙の旅』にも描かれていた
が、それが実現できることの証左のようだ。
公開は9月26日より、東京地区は新宿バルト9他にて全国ロ
ードショウとなる。
なおこの紹介文は、配給会社キノフィルムズの招待で試写を
観て投稿するものです。

『バレリーナ The World of John Wick』
      “From the World of John Wick: Ballerina”
2023年6月紹介『ジョン・ウィック:コンセクエンス』など
キアヌ・リーヴス主演のアクションシリーズを基に、新たな
視線で描かれたスピンオフ・ストーリー。
登場するのはバレー団で厳しいダンスと暗殺術を学ぶ少女。
彼女は幼い頃に目の前で父親を殺され、父の友人らしい男の
手蔓でそのバレー団に入団した。そして父の復讐心に燃える
少女は着実に成長し、暗殺者としての仕事を開始する。
その仕事の中で少女は父を殺した一味と同じ印を持った男を
見付け、その印の意味を探り始める。しかしそれは彼女と同
業ながら互いは不戦協定を結んだ別の組織のものだった。こ
のため彼女にはそれ以上の接近が禁じられるが…。
物語はニューヨークからプラハ、そして厳冬のオーストリア
のスキーリゾートへと展開して行く。
出演は2019年12月29日付題名紹介『ナイブズ・アウト』など
のアナ・デ・アルマス。他にアンジェリカ・ヒューストン、
ガブリエル・バーン。

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06月29日(日)
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