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On the Production
by 井口健二
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■ChaO、ザ・フー:キッズ・アー・オールライト
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
※スマートフォンの場合は、画面をしばらく押していると※
※「全て選択」の表示が出ますので、選択してください。※
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『ChaO』
2006年11月紹介『鉄コン筋クリート』や2023年9月紹介『火
の鳥エデンの花』などSTUDIO4℃のアニメーション制作で、
2025年アヌシー国際アニメーション映画祭の長編コンペティ
ション部門で準グランプリの審査員賞を受賞した作品。
物語の設定は人魚と人間が共存している世界。そんな世界で
主人公は一介のサラリーマンだったが、ある日突然、人魚の
お姫様から求婚され、それは人間と人魚の関係を良好にする
ものとして世間から大歓迎される。
しかし主人公にはなぜ自分が人魚姫に見初められたかも判ら
ないまま…。とは言え周囲の勢いに乗せられて結婚すること
になるのだが。その結婚生活は人間と人魚の文化の違いが象
徴されるようなものになってしまう。
それでも人魚姫の純粋さに惹かれて行くようになった主人公
は、人魚姫と自分2人のためのある決断を下すことになる。
監督はSTUDIO4℃の『バットマン:ゴッサムナイト』(2008)
などを手掛けて本作が初長編監督となる青木康浩。
声の出演は、いずれも俳優の鈴鹿央士と山田杏奈。他に山里
亮太、シシド・カフカ、梅原裕一郎、三宅健太。さらに太田
駿静、土屋アンナ、くっきー!らが声優を務めている。
またオリジナルの主題歌を倖田來未が担当している。なお倖
田は以前に彼女の楽曲で青木監督とコラボレーションしたこ
とがあり、その繋がりでの起用のようだ。
さらに劇伴音楽は村松崇継が担当してガムランなどを使った
アジアンテイストの楽曲を提供している。
物語はディズニーアニメでも知られるアンデルセン童話をモ
ティーフにしているが、繋がりはあるものの展開される物語
自体はほぼオリジナルと言える。そしてそれは現代にも通じ
るものになっている。
特に異文化との交流という点ではかなり鋭い指摘にも感じる
もので、こういうことが主張されることにも作品の価値が感
じられた。キャラクターの特異性もさることながら、この辺
が他社とは一線を画するものになっているのだろう。
また声優の中で山里は第一声で彼と判るものだが、『鉄コン
筋クリート』では蒼井優が声優を行っており、その辺の繋が
りも感じさせるものになっている。
公開は8月15日より全国ロードショウとなる。
なおこの紹介文は、配給会社東映の招待で試写を観て投稿す
るものです。

『ザ・フー:キッズ・アー・オールライト』
          “The Who: The Kids Are Alright”
1975年の映画『トミー』でも知られるイギリスのロックバン
ドの姿を1979年の時点で描いたドキュメンタリー。当時は日
本未公開だった作品が、バンドのデビュー60周年を記念して
HDレストア版で本邦初公開される。
映画は彼らの代表曲とも言える「マイ・ジェネレイション」
で始まるが、その演奏中にアンプに仕掛けられた火薬が爆発
するなどかなり過激な演奏風景となる。因に映像は1967年の
テレビのコメディ番組からだそうだ。
こんな始り方で1964年のバンドの創成期から映画制作時まで
の様々なパフォーマンスや、インタヴューなどのアーカイヴ
映像が巧みな編集で綴られて行く。そして極め付きは1978年
5月にこの作品のために行われたスタジオライヴ。
これは1979年に他界するドラムスのキース・ムーンが最後の
死力を尽くしたもので、そのキースを囲む素晴らしい演奏が
繰り広げられている。そしてキースは映画の完成を待たずに
逝ったものだ
それにしても演奏の映像は見事な過激っぷりで、アンプは火

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07月06日(日)
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