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On the Production
by 井口健二
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■地獄少女(少女は夜明、空中茶室、マイ・フーリッシュ、女殺油、ゴッホと、隠れビッチ、小さい魔女、虚空門、爆裂魔神、銀河英2、解放区)
舞台は怪しげな店や見世物小屋が連なるスラム街イシナリ。
その見世物小屋では幼い頃に親に売られた姉妹がアイドルの
ようにパフォーマンスを繰り広げていた。そんな姉妹の1人
には片腕がなく、彼女は臓器売買組織の元締めに恨みを抱い
ていた。そして彼女が元締めの息子を半殺しにしたことから
対立が始まり、もう1人の片腕も失われてしまうが…。失っ
た片腕にマシンガンを装着した少女たちの復讐戦が始まる。
出演は共に2018年『レッド・ブレイド』に出ていた搗宮姫奈
と花影香音。他に坂口拓、北原里英、根岸季衣、矢部太郎、
佐々木心音らが脇を固めている。公開は11月22日より、東京
はシネマート新宿他にてロードショウ。)
『銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱 第二章』
(2019年8月11日題名紹介した作品の続き。前作の最後で生
じた銀河帝国側の混乱。それに呼応するように自由惑星同盟
側でも軍事クーデターが勃発し、それぞれが内憂外患を抱え
た状態での対峙が続く。そんな軍事的な駆け引きと、その裏
で行われる政治的な駆け引き、現代の国際情勢でもありそう
な複雑な物語が展開されて行く。まあ正直にはちょっと複雑
すぎて観ながら混乱するところもあったが、それは原作の読
者には問題ないのだろうし、そんなことを細かく考えなくて
も個々の展開は楽しんで観られる構成にはなっている。ただ
前作でも気になったが、戦線が地球上の海戦などと同じ2次
元なのはどうなのかな。宇宙空間ならもっと3次元に広がる
ように思えるが、それを映像で表現するのは難しいのだろう
か。局所的には立体的な機雷原(領域)なども登場はするのだ
が…。劇場公開は10月25日より、東京は新宿ピカデリー他、
全国35館にて3週間限定ロードショウ。)
『解放区』
(2014年東京国際映画祭「日本映画スプラッシュ」部門で上
映の作品が、諸般の事情によりようやく一般公開される。主
人公はドキュメンタリー作家を目指す若者。東京の映像会社
に勤めていたが、現場でのトラブルで職場を飛び出す。そこ
で数年前に大阪で出会った若者たちのことを思い出し、彼ら
のその後を取材するべく、再来阪するが…。大阪府西成区の
旧釜ヶ崎=あいりん地区で現地ロケされたセミドキュメンタ
リー調の物語が展開される。小柄な主人公と元ボクサーの青
年。その人物配置には1969年ジョン・シュレシンジャー監督
の『真夜中のカーボーイ』を思い出したかな。本作にもそん
なやるせなさが横溢している感じがした。大阪府からの助成
金の問題でトラブルがあったとも聞くが、映像には近く取り
壊されるあいりん地区の様子なども捉えられ、歴史的な価値
も見出すことのできる作品になっている。公開は10月18日よ
り、東京はテアトル新宿他で全国順次ロードショウ。)
を観たが、全部は紹介できなかった。申し訳ない。
09月01日(日)
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