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On the Production
by 井口健二
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■いなくなれ・群青、ホームステイ、SF核戦争後の未来(みとりし、惡の華、ブロードウェイ版ロミオとジュリエット、お百姓さんに、任侠学園)
“Romeo and Juliet”
(オーランド・ブルームがブロードウェイデビューを飾り、
同地では36年ぶりに上演されたというシェークスピアの名作
戯曲の最新版を、その観客も熱狂する舞台で収録した作品。
日本ではハリウッド製のヒット映画で知られるブルームだが
元々はロンドン・ウェストエンドの舞台に立つ役者であり、
イギリスではシェークスピア劇にも出演していたようだ。そ
んな役者の登場だが、何というかその瞬間にはちょっとした
仕掛けもあって客席には嬌声が上がる。その雰囲気には日本
からファンが押し寄せたのか?という感じさえあった。さら
に舞台上ではオートバイが走り回るなど、かなり新奇な演出
も施されている。とは言え物語は有名なものだが、全体的に
はアメリカ的な作品になっていると言えるのかもしれない。
共演は2010年5月紹介『セックス・アンド・ザ・シティ2』
などにも出演の舞台女優のコンドラ・ラシャド。公開は7月
12日より、東京は築地東劇他で限定ロードショウ。)
『お百姓さんになりたい』
(2016年2月紹介『無音の叫び声』などの原村政樹監督が、
前作の『武蔵野 江戸の循環農業が息づく』に続けて関東の
近郊農業を描いたドキュメンタリー作品。前作は観ていない
が、その作品では近郊農業にも拘らず落ち葉堆肥など伝統的
な農法を受け継ぐ人たちが描かれていたようだ。そして本作
では、さらに進んでその農法を広める行動や地元の障碍者と
の交流など、正に土地に生きる農業の様子が紹介される。そ
こに登場するのは28歳で農業を始めたという男性だが、元は
サッカー選手を目指して大学に進学したが果たせず、一般企
業に就職した後に子供の頃の夢の3番目だったお百姓さんを
目指したという彼は、農業の知識などもなく試行錯誤の連続
の中で自らの農法を確立して行く。そこにやはり農業は未経
験の人たちが集まってくる。何かユートピアのような展開の
作品だった。公開は8月24日より、東京はポレポレ東中野他
で全国順次ロードショウ。)
『任侠学園』
(テレビで「ハンチョウ」シリーズなどの今野敏の原作を、
2013年『劇場版 ATARU』などの木村ひさし監督で映画化した
作品。昔気質のやくざの組長が不良債権の学園の経営権を押
し付けられる。元々勉強など大っ嫌いでこの道に入った組員
が厭々学園に行ってみると、そこには無気力を絵に描いたよ
うな生徒たちと、問題を起こさないことが第一の学園長など
が待ち受けていた。それでも何とか学園の立て直しを考え始
めた組員らの前に、父兄が子供への干渉を盾に訴えてくる。
そこには何やら怪しげな人物も同行していて…。出演は西島
秀俊、西田敏行。それに伊藤淳史、葵わかな、葉山奨之、池
田鉄洋、佐野和真、前田航基、戸田昌宏、高木ブー、佐藤蛾
次郎、桜井日奈子、白竜、光石研、中尾彬、生瀬勝久。何と
いうかこれらの役柄をやらせたらぴったりという顔ぶれが揃
って、安定感のあるコメディが展開される。公開は9月27日
より、全国ロードショウ。)
を観たが、全部は紹介できなかった。申し訳ない。
07月07日(日)
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