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On the Production
by 井口健二
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■アンフレンデッド:DW、移動都市(僕たちは希望、ビューティフル・B、僕の彼女、アラフォー、ナイトC、笑顔の、イメージの本、ヨーゼフ・B)
呼ばれていたが…。ある日、納入に行った歯科医院で幼馴染
みの女性と再会する。彼女は幼い頃に怖かった歯科医院で優
しかった衛生士に憧れ、その道に進んだのだった。そんな彼
女は新米でドジばかりだったが、ある切っ掛けから互いに助
け合うようになる。共演はホリプロタレントスカウトキャラ
バン2010でグランプリ受賞の安田聖愛。他に木村祐一、池田
鉄洋、佐藤藍子、阿部祐二らが脇を固めている。監督は東映
を退社後にニューヨークでアート制作などに携わってきたと
いう榎本二郎の長編デビュー作のようだ。公開は2月15日よ
り、東京は新宿シネマカリテ他で全国ロードショウ。)

『イメージの本』“Le livre d'image”
(2014年10月紹介『さらば、愛の言葉よ(3D)』などのジャ
ン=リュック・ゴダール監督が、88歳にして2018年のカンヌ
国際映画祭でスペシャル・パルムドールを受賞した最新作。
「静寂に過ぎない。革命の歌に過ぎない。5本指のごとく、
5章からなる物語−。」とされた作品。惹句の通り、第1章
・リメイクに始まる5章からなる作品だが、そこには新撮影
も含む150本に及ぶ古今東西の名作映画の断片(溝口健二監督
『雨月物語』、フリッツ・ラング監督『メトロポリス』など
も含まれる)や、絵画、文章、音楽などがゴダール自身によ
るナレーションと共にコラージュされる。と言ってもそこに
形成されるイメージは難解で、1度観ただけでは理解し切れ
なかったが、全体に感じたのは現代の特に国際情勢に対する
不満であり、ある種の革命に対する渇望のようにも取れた。
88歳にしてこの活力、思わず襟を正す作品だ。公開はGW、
東京はシネスイッチ銀座他で全国ロードショウ。)

『ヨーゼフ・ボイスは挑発する』“Beuys”
(現代アートの起源ともされる第2次世界大戦後のドイツで
活動したアーティストの生涯を、未公開だった本人の映像や
音声で綴ったドキュメンタリー。1921年生。大戦中はドイツ
空軍で参戦するもソ連軍に撃墜され、軽傷だったが後の作風
に影響したという。そんな作品は蜂蜜や獣脂、フェルトなど
を使った彫刻やパフォーマンスで、今なら Youtubeで話題に
なりそうなものも含まれる。そんなボイスは自然保護の立場
から政治活動も開始、1976年の連邦議会選挙への出馬(落選)
から1979年のドイツ緑の党の結党にも関るが…。内部の対立
などもあり党の躍進の中でも議員にはなれなかった。しかし
その一環で1982年に始めた「7000本の樫の木」プロジェクト
は各地に足跡を残している。1986年没。本作を観る限りでは
毀誉褒貶の激しい人のように思えるが、信念の許に生き抜い
た人にも見えた。公開は3月2日より、東京はUPLINK渋谷他
で全国順次ロードショウ。)
を観たが、全部は紹介できなかった。申し訳ない。

02月03日(日)
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