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On the Production
by 井口健二
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■ふたつの昨日、世界一/映画館、メアリーの(ポリスS、ジュリアン、春待つ、ファースト、めんたい、輪違屋、LOVEHO、かぞくいろ、バハール)
物語はジェミニ8号での奇跡とも言われる生還劇に始まり、
アポロ計画による月面着陸と帰還までが描かれる。それは例
えばジェミニ8号の件では、その経緯などは知っていたが、
本作ではそれが見事に映像化されており、それを大画面で観
ることができたのは正に驚異だった。そしてIMAXで撮影され
た月面のシーンは、50年前に白黒のテレビ画面で観た記憶も
呼び覚ましてくれるものだった。ただし例えば1983年の映画
『ライトスタッフ』が冒険心を掻き立ててくれたのに比べる
と、本作ではどこか物語を冷静に鑑賞している自分がいて、
それはニュース映像を観ている気分だったことも否めない。
これは自分が同時代人だったことのデメリットとも言えそう
で、もっと新鮮な気持ちで観たかったとも思う作品だ。公開
は2019年2月9日より、全国ロードショウ。)

『めんたいぴりり』
(韓国釜山の惣菜料理だった辛子明太子を福岡に根付かせた
「ふくや」の創業者を描いた作品。戦後に韓国から引き揚げ
てきた主人公は、焼け野原だった中洲に食料品店を開き、働
き者の妻の切り盛りの許、貧しいながらも従業員も抱える店
にしていた。ところが主人公の関心事は「博多祗園山笠」と
日本人の口に合う明太子の完成。そのためには家計も注ぎ込
む主人公だったが…。息子の同級生の女子が遠足に持って行
くリュックも運動靴もないと聞かされて。出演は博多華丸と
富田靖子。他に博多大吉、中澤裕子、高田延彦、柄本時生、
田中健、でんでんらが脇を固めている。元は2013年にテレビ
西日本で制作放送された連続ドラマで、2015年には続編の放
送と舞台化もされたという人気作品を、主演の2人をそのま
まに全編新作で劇場版にしたもの。公開は2019年1月11日か
ら九州地区先行上映の後、東京は1月18日より新宿バルト9
他で全国ロードショウ。)

『輪違屋糸里 京女たちの幕末』
(壬生浪士=新選組の裏舞台を描く浅田次郎原作の映画化。
幕末・京都の花街に身を置く女性たちを主軸に、土方歳三ら
による芹沢鴨一派襲撃の顛末が描かれる。出演は2015年『ソ
ロモンの偽証』でデビューの藤野涼子。他に溝端淳平、松井
玲奈、佐藤隆太、新妻聖子、石濱朗、榎木孝明、田畑智子、
塚本高史らが脇を固めている。監督はテレビ『鬼平犯科帳』
などを手掛けてきた加島幹也。花街の艶やかさなどもそれな
りに描かれていた。ただし原作者は女性の目線で新選組を描
いたとしているようだが、結局のところは男性に振り回され
るままの女性の姿と言えるだろう。これが現実だろうし、男
性が描くことの限界なのかも知れない。でもまあ過去の幕末
ものとは一味違う趣向の展開であることは間違いない。因に
壬生浪士には女性隊士がいたという説もあるようで、そんな
史実にも裏打ちされている。公開は12月15日より、東京は有
楽町スバル座他にて全国順次ロードショウ。)

『LOVEHOTELに於ける情事とPLANの涯て』
(2018年8月紹介『あいあい傘』などの宅間孝行脚本、監督
によるラヴホテルを舞台にしたソリッドシチュエーション・
ドラマ。主人公は悪徳?刑事。その刑事がホテルの部屋に隠
しカメラを設置し、デリヘル嬢を呼び寄せる。ところが情事
に耽ろうとした時、刑事の妻の婦人警官が部屋に踏み込み、
取り乱した刑事がデリヘル嬢を撃ってしまう。そこで死体を
処理するために情報屋のヤクの売人が部屋に呼ばれるが、そ
こにデリヘルのマネージャーも現れ…。弱みを握る者、握ら
れた者の思惑が錯綜して事態は思わぬ方向に展開する。出演
は14年ぶりの映画主演という三上博史。他に酒井若菜、波岡
一喜、三浦萌、柴田理恵、阿部力らが脇を固めている。8月
紹介の作品は舞台で上演したものの映画化だったが、本作は
どうなのかな。細かいギャグなどはそれなりに笑わせるが、
全体は少し詰めが甘い感じもした。公開は2019年1月18日よ
り、東京はテアトル新宿他で全国順次ロードショウ。)

『かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発』
(2010年2月と2011年9月にも紹介した地方のローカル線を

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11月11日(日)
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