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On the Production
by 井口健二
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■あいあい傘、赤毛のアン(音量を上げろ、バルバラ、ビブリア、ボーダーL、ライ麦畑、あまねき、ファイティン、心魔師、ういらぶ、死霊館)
の全てが歌で表現される。そんな見事な伝承歌が次々に披露
される。しかしナガ族の歴史は平坦ではない、キリスト教の
伝来で賛美歌が強要され、伝承歌が消えそうになったことも
ある。そして1950年代からはインド軍の侵攻で独立を求める
ナガ族との間に武力対立も発生する。その対立は終結してお
らず、人類史上最も長い独立抗争とも言われているそうだ。
そんな歴史や社会状況も織り込みながら、伝承歌の世界が展
開される。監督はインド南部出身のアヌシュカ・ミーナーク
シとイーシュワル・シュリクマール。公開は10月6日より、
東京はポレポレ東中野他で全国順次ロードショウ。)

『ファイティン!』“챔피언”
(2017年7月紹介『新感染ファイナル・エクスプレス』など
のマ・ドンソク主演で、アームレスラーを描いた作品。主人
公は幼い頃に養子に出され、成長したアメリカで全国チャン
ピオンにもなったという男。しかし東洋人であるが故に八百
長の濡れ衣で競技を追放された。そんな男に母国での復帰の
話が舞い込む。しかもそこには母との再会の期待もあった。
こうして帰国した男は母の家を訪ねるが、母は既に他界し、
家には娘と称する母子の一家が暮らしていた。そんな中で競
技が始まるが、そこにも八百長の陰が絡んでくる。共演は、
2017年6月18日題名紹介『春の夢』などのハン・イェリと、
2015年DVD発売『バトル・オーシャン』などのクォン・ユ
ル。腕相撲というのは多少のテクニックはあるが間違いなし
の力勝負だから観ていてそれだけで面白い。しかも巧みな構
成で競技自体も楽しめる作品になっている。公開は10月20日
より、東京はシネマート新宿他で全国順次ロードショウ。)

『心魔師』
(早稲田大学在学中の作品で評価され、東京藝術大学に進学
して黒沢清らに師事したという今野恭成監督が、日中若手映
画人合同プロジェクトの第1弾として制作したサイコホラー
作品。富士山麓の町で猟奇殺人事件が発生。応援に呼ばれた
不眠症の捜査一課刑事が捜査に加わる。そして町外れの精神
病院に潜入した刑事は、入院中の少女と出会うが…。出演は
ロンドンで演技の勉強をしてきたという生津徹と、映画初主
演の真崎かれん。他に柳憂怜、小橋めぐみ、竹中直人らが脇
を固めている。最終的なテーマは映画ではそれなりの作品も
多く存在するもので、評価はそこに新たなものを付け加えら
れたか、ということになる。本作にそれがないとは言わない
ものの、伏線などが少し弱いかな。特に結末は、これでは物
語の全体が意味不明になってしまうもので、映画だからそれ
が許されるとは言い切れない。公開は10月27日より、東京は
新宿シネマカリテ他で全国順次ロードショウ。)

『ういらぶ。』
(星森ゆきも原作コミックスの実写映画化。同じマンション
で一緒に育った高校生の男女4人組。その中の1組の恋愛模
様が新たなライヴァルの登場によって劇的に展開する。出演
はジャニーズJr.「Mr.KING」の平野紫耀と、2018年4月1日
題名紹介『ママレード・ボーイ』などの桜井日奈子。さらに
2017年9月3日題名紹介『覆面系ノイズ』などの磯村隼人、
2017年2月紹介『サクラダリセット』などの玉城ティナと健
太郎、2017年7月紹介『東京喰種』などの桜田ひよりらが脇
を固めている。脚本は2010年9月紹介『大奥』などの高橋ナ
ツコ、監督は2009年9月紹介『ブラック会社に務めて…』な
どの佐藤祐市が担当した。後半はリゾート地が舞台になるな
ど、まあ何と言うか少女コミックスの定番という感じの作品
で、これをジャニーズ系の主演で撮ると、またリピーター続
出の興行になるのかな。公開は11月9日より、東京はTOHOシ
ネマズ日比谷他にて全国ロードショウ。)

『死霊館のシスター』“The Nun”
(2016年6月紹介『死霊館 エンフィールド事件』など実話
に基づく怪奇現象を扱うシリーズの最新作。実は2013年9月
紹介第1作の後に2015年公開『アナベル 死霊館の人形』が
あったが紹介を割愛していた。さらにその続編の2017年8月

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08月26日(日)
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