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On the Production
by 井口健二
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■霊的ボリシェヴィキ、フラットライナーズ、ダークタワー、星くず兄弟の新たな伝説
ナミビアでのトロフィー・ハンティングと呼ばれる遊興狩猟
を密着取材したドキュメンタリー。実は2016年東京国際映画
祭ワールド・フォーカス部門で上映されたが、当時は紹介文
を読んで鑑賞を止めた。それは紹介文に射殺した動物と共に
記念撮影をするシーンや動物の皮を剥ぐシーンが登場すると
あったもので、自分には耐えられないと思われからだ。しか
し今回は試写状も届いたので観に行った。その感想は、映画
としては極めて冷静な目で撮られたもので、状況を正確に把
握できる優れた作品だった。公開は1月下旬より、東京は渋
谷イメージフォーラム他で全国順次ロードショウ。)
『Mr.Long/ミスター・ロン』
(2013年8月紹介『Miss ZOMBIE』などのSABU監督が、
台湾の人気スター、チャン・チェンを主役に招いた殺し屋が
主人公の作品。辣腕のナイフ使いが来日するが仕事に失敗。
軽トラックに潜り込んで着いたのは北関東の寒村だった。そ
こで台湾から来たシングルマザーと出会い…。実はど真ん中
にとんでもない偶然があるのだが、その偶然を本編に全く絡
ませないことで物語を成立させる。この離れ業というか、力
技に心酔してしまった。これが映画だと言える作品だ。共演
は台湾のオーディションで選ばれたイレブン・ヤオとパイ・
ルンイン(子役)。さらに劇団EXILE青柳翔。他に諏訪太郎、
千葉哲也らが脇を固めている。公開は12月16日より、東京は
新宿武蔵野館他で全国ロードショウ。)
『坂本龍一‐PERFORMANCE in NEW YORK: async』
(2017年10月1日題名紹介『Ryuichi Sakamoto: CODA』で言
及されたアンドレイ・タルコフスキー監督の1972年『惑星ソ
ラリス』に触発されて独自に創作したという楽曲。そのNY
で行われたコンサートの模様を撮影した作品。会場の中央に
は1台のグランドピアノが置かれ、その周囲にギターから打
楽器、電子装置までの様々な楽器が配置されている。そして
演奏はピアノから始まり、周囲の楽器に展開されて行く。因
に題名のasyncとは「非同期」という意味で、その言葉通り
の演奏が行われる。その何カ所かには映画のシーンが思い浮
ぶ瞬間もあり、成る程これが坂本版『ソラリス』などだと思
える作品だった。公開は2018年1月27日より、東京は角川シ
ネマ有楽町他で全国順次ロードショウ。)
『ちょっとまて野球部!』
(新潮社発行の隔月刊漫画雑誌「ゴーゴーバンチ」に連載中
のゆくえ高那原作漫画からの実写映画化。主人公は子供の頃
に父親から甲子園を目指せと言われたのを信じて野球一筋で
来た高校1年生。そして高校の野球部が夏の大会の敗退して
3年生が引退し…。ネットの試し読みを見たら原作の始まり
もほぼ同じで、忠実な映画化なのかな。それにしてもこれが
今でも通用するのかと思うような古典的ギャグの連続で、そ
れが凄いと思える作品だった。出演は2017年4月23日題名紹
介『獣道』などの須賀健太と2017年9月3日題名紹介『覆面
系ノイズ』などの小関裕太、2016年7月31日題名紹介『仮面
ライダーゴースト』などの山本涼介。公開は2018年1月27日
より、東京は池袋HUMAXシネマズ他で全国ロードショウ。)
『スキャンダル』“스캔들 - 조선남녀상열지사”
(2004年「ヨン様」人気絶頂期に日本公開された韓国映画が
ディジタルリマスターされ再公開される。原作は2012年にも
中国と合作で再映画化されたフランス文学『危険な関係』。
ただし原作では合作版でチャン・ツィイーの演じた女主人が
主人公だが、本作ではペ・ヨンジュン扮する甥を中心に描か
れる。そのためラヴゲームのお話が男の生き様みたいな物語
になっているのは、本作の味噌と言えそうだ。共演は2002年
6月紹介『燃ゆる月』などのイ・ミスクと、2011年5月紹介
『ハウスメイド』などのチョン・ドヨン。脚本監督は2007年
1月9日付「東京国際映画祭2006」で紹介『多細胞少女』な
どのイ・ジェヨン。公開は2018年1月20日より、東京は渋谷

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11月19日(日)
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