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On the Production
by 井口健二
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■第30回東京国際映画祭<コンペティション部門>
最優秀女優賞:アデリーヌ・デルミー(マリリンヌ)
最優秀芸術貢献賞:迫り来る嵐
最優秀脚本賞:ペット安楽死請負人
観客賞:勝手にふるえてろ

 まあグランプリに関しては、SFジャンルとされる作品が
この様な賞に選ばれるのは喜ばしいことだが、上にも書いた
ように映画の出来はともかく、この作品をSFと呼ぶことに
は抵抗を感じる。特にRPGの手法が強く感じられるのは、
エピソードばかりでストーリーのない、最近の物語の潮流に
乗っているもので、僕は好ましく思っていないところだ。
 因に公式カタログでは、『惑星ソラリス』と『2001年宇宙
の旅』の題名が記されていて、この内の『ソラリス』は多分
『ストーカー』の誤りだと思うが、いずれもが何かを探す旅
を描いている点で共通する。しかしこれらの作品ではそこに
SF的なドラマが存在するもので、それが感じられない点で
本作はこれらの作品の域に達していないと思うものだ。
 その他の受賞に関しては、今回の僕は『スヴェタ』が推し
だったので、それを外すとこんなかなという感じだ。ただし
『マリリンヌ』に関しては演技賞より監督賞だったと思う。
それと観客賞は伝え聞く熱狂ぶりから、こちらかなと思って
いたのだが。
 他の上映作品に関しては後日追加します。

11月04日(土)
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